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<三河百菓>(9)お亀堂「カーネーション」=豊橋

2022年4月30日 05時05分 (4月30日 17時01分更新)
「カーネーション」を考案した石川さん=豊橋市南小池町で

「カーネーション」を考案した石川さん=豊橋市南小池町で

  • 「カーネーション」を考案した石川さん=豊橋市南小池町で
  • 母の日向けに販売される「カーネーション」=豊橋市南小池町で
 花びらの苦みと寒天の甘みが調和しながら、口いっぱいに広がった。豊橋市南小池町の老舗和菓子店「お亀堂」が手掛ける「カーネーション」は、地元産の食べられるカーネーションを使った和菓子だ。母の日(五月八日)向けの期間限定商品として、販売は同日までとなる。
 豊橋温室園芸農業協同組合によると、豊橋市は年間約六千万輪のエディブルフラワー(食用花)を生産する一大産地で、全国シェアは約九割を誇る。部会の農家十三軒が全国各地に出荷している。
 二年目の販売となる和菓子カーネーションは使う花の色で、赤とピンクの二種類ある。いずれも直径四センチ、高さ三センチほどのドーム形で、「浮島(うきしま)」と呼ばれるカステラのような蒸し菓子が土台だ。砂糖を入れて固めた菓子「錦玉羹(きんぎょくかん)」内でカーネーションが存在感を示している。
 考案したのは、同店の和菓子職人、石川未紗さん(35)。芸大卒という異色の経歴を持ち、写真映えする和菓子を次々と生み出してきた。
 完成までに試行錯誤を繰り返した。カーネーションの花びらは加熱すると、しわになり小さくなってしまう性質を持つからだ。一方、寒天は熱しないと、流し込めない。石川さんは、花の形が崩れないぎりぎりの温度で寒天を調理。型に流し込んでから、花を一輪を差し込んだ上、茎と切り離すことで、花びらが舞う様子を表現した。
 「カーネーションを目で見て、その後は口に入れることで二度楽しめる。大切な人に渡して」と石川さん。母の日がすてきな思い出と花びらに彩られることを願っている。
 (斎藤徹)

 和菓子カーネーション 1個400円で、包装付きの3個セットは1400円。豊橋、豊川、田原市のお亀堂各店で販売するほか、お亀堂ホームページとリンクしているネットショップでも取り扱っている。

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