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「LGBTQ」区別なくなる社会へ 春日井に当事者団体発足

2022年4月28日 05時05分 (4月28日 17時16分更新)
昨年12月の定例会にはメンバーのほかLGBTQの関係団体の人らも参加した=春日井市鳥居松町2のレディヤンかすがいで

昨年12月の定例会にはメンバーのほかLGBTQの関係団体の人らも参加した=春日井市鳥居松町2のレディヤンかすがいで

 地元のLGBTQ(性的少数者)の人らの居場所に−。心と体の性が一致しないトランスジェンダーで性別適合手術を受けた、春日井市の小嶋小百合さん(68)らが昨秋、当事者団体「春日井虹色さぼてん」を発足させた。LGBTQの団体は名古屋市など都市部に集中しており、代表の小嶋さんは「性的少数者が住みやすいまちを目指したい」と話す。 (小林大晃)
 小嶋さんは小牧市内で中高年専門のパソコン教室を開きながら、名古屋市内で社会的少数者が気軽に語り合う集まり「虹色グラカフェ」を主催。地元の春日井市には同様の場所がなく、これまでの活動で知り合い、市にゆかりのある同じ境遇の人たちと一緒に団体を立ち上げた。
 現在は二十〜六十代の五人が、市の共同参画社会推進拠点レディヤンかすがい(同市鳥居松町二)の会議室で、毎月第一土曜午後三〜五時に定例会を開いている。たわいのない雑談で終わることもあれば、性的少数者に関する政治の話題を議論することも。気軽に情報交換をしたり相談に乗ったりできる場だ。
 集まって語り合うだけにとどまらない。当事者の声を市政に届けようと、来月の春日井市長選の立候補予定者三人に、A4用紙で十二ページ、計三十二問の公開質問状を出した。投票先を選ぶ参考にしてもらうため、三人の回答は団体のホームページ=QRコード=で公開予定という。
 県内の当事者団体は、名古屋市にNPO法人「PROUD LIFE(プラウド・ライフ)」など複数が集まるが、他地域は少ない。「団体がないことで地方には性的少数者がいないと思われてしまう」との危機感も、発足を後押しした。
 春日井市では、市が男女共同参画プランの改定に向けて二〇二〇年に実施した市民意識調査によると、性的指向や性自認に悩んだ経験を持つ人は4・4%あった。性的少数者が偏見や差別で生きづらい社会になっていると感じている人は、74・4%に上った。
 小嶋さんらの団体では当事者だけではなく、LGBTQへの理解があり「市のために何かしたいと考えている人」の参加も拒まないという。差別や偏見が消え「いずれはLGBTQというくくり自体がなくなる社会になってほしい」というのが、メンバーの願いだ。
 定例会は参加費二百円。前日までに小嶋さん=080(5137)5044=へ連絡するか、電話番号と希望する呼び名を書いてファクス=050(3737)5307、またはメール=sayuri6colored@gmail.com=する。

 LGBTQ 同性愛の女性「レズビアン」と男性「ゲイ」、両性愛者の「バイセクシュアル」、心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」に加え、自らの性自認や性的指向が定まっていない、もしくは意図的に定めていない「クエスチョニング」や、上記すべてを総称する「クィア」の頭文字をとった用語。これらに当てはまらない性的少数者も含む表現として「LGBTQ+」と表記するケースも増えている。

春日井市、5月1日からパートナー制導入

 春日井市は五月一日から、性的少数者のカップルなどを家族と公的に認める「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」を導入する。未成年の子どもがいる場合も家族関係を証明する。
 宣誓書をレディヤンかすがい一階の市男女共同参画課に提出すると、約一週間後に受領証明書と証明カードが交付される。提出には、原則五日前までに同課への予約が必要。
 市によると、市営住宅の入居手続きで婚姻関係と同等に扱われる他、パートナーの所得課税証明書などの代理申請、パートナーの子どもの保育園送迎ができる。同様の制度は県内では四月一日現在、豊明市など九市が導入している。
 制度については、市が三月に策定した新しい男女共同参画プランでも触れられた。中間案での名称はファミリーシップ制度だったが、市民から「どんな制度か分かりづらい」などの意見が寄せられていた。
 市は導入に合わせ、性的少数者への理解促進に取り組む企業をフレンドリー企業として登録する事業も、近く始める。(問)市男女共同参画課=0568(85)4401、メール=danjo@city.kasugai.lg.jp (小林大晃)

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