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撮影支える「福井メシ」 地元住民らカニ丼や油揚げで応援

2022年4月28日 05時05分 (4月28日 10時01分更新)

ベニガニ丼や揚げたての油揚げなど、福井名物を使ったランチに顔をほころばせるスタッフら=越前町笈松で

目の前で調理される大きな油揚げに興味津々のスタッフら=越前町笈松で

大好物の一つという、焼き鳥を頬張る児玉監督=越前町笈松で


 明治期に福井の眼鏡産業の礎を築いた増永五左衛門、幸八兄弟の挑戦を描く映画「おしょりん」の撮影が終盤に入った。三十日のクランクアップを目指し、現在は越前町の萩野小学校旧笈松分校で撮影中。ロケ地はすべて県内にこだわった「オール福井」の映画製作では、毎日の炊き出しやロケ弁も福井尽くしだという。山中の現場にお邪魔した。 (北原愛)
 「うわー、すごい」「カニが山盛り!」。二十七日の昼食は、地元特産のベニズワイガニ一匹分が載ったベニガニ丼と甘エビのみそ汁、熱々の油揚げなどだった。
 カニ丼は越前町観光連盟の職員が百食分をほぐして盛り付けた労作で、出演者やスタッフを喜ばせた。福岡県出身のカメラマン、岸本正人さん(53)は「食べ物がとにかくうまい。地方ロケはやせるけど、今回は太ったね」と、勢いよく頬張っていた。
 「食堂」は撮影現場前に設営されたテント。配膳や調理を担当する地元スタッフが「おかわり、ありますからね」「午後も頑張って」と声を掛けていた。眼鏡職人役を演じる福井市出身の津田寛治さんは、配膳の列で驚きの再会をした。油揚げを切り分けていたウスヤ食品(越前町)の社員、渡辺峰子さん(56)が「覚えてるかな。私、高校の同級生やよ」とあいさつ。クラスは違ったが、体育などは一緒。津田さんは「覚えてますよ。こんな所で会うとはね」
 八日にクランクインしてから、昼食の準備は各市町や地元の各種団体、企業が協力。おさごえ民家園(福井市)の撮影ではソースカツ丼や、サトイモの一種・ヤツガシラの茎の甘酢漬け「すこ」などの伝統料理、旧岸名家(坂井市)ではもみわかめご飯やハタハタの南蛮漬けを詰めたロケ弁当が提供された。
 旧笈松分校での撮影は二十六日に始まったが、初日は特に雨に悩まされた。スタッフらの気持ちの切り替えに一役買ったのは「秋●グループ本部」(福井市)の社員らが出張して炭火で仕上げた焼き鳥千二百本。鯖江市赤十字奉仕団が作った打ち豆汁、わかめおにぎりと一緒に味わった児玉宜久監督は「皆に応援いただき、本当にありがたい。クランクアップまで頑張りたい」と、ゴールを見据えた。

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