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JR東海がダム取水制限案 リニア着工

2022年4月28日 05時05分 (4月28日 05時07分更新)
 リニア中央新幹線南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、JR東海が東京電力系の田代ダムの取水を制限することで大井川の流量減を相殺する新案を示したことについて、大井川流域二市の市長が二十七日、それぞれの定例会見で現時点での見解を語った。島田市の染谷絹代市長は「政策的な提案が初めて出たことを評価している」と語った。一方、藤枝市の北村正平市長は「技術的にできるのか、検証しなければいけない」と評価を避けた。 (大橋貴史)

◆島田市長「政策面で評価」

 染谷市長は新案について「疑問点はあるが現実的な提案だ」とし、「流れてしまう水の量を計り、同じ時期に取水しないということなので分かりやすくなったのではないか」と評価した。ただ、「このまますぐに工事が進むという話ではない」との見方も示した。

◆藤枝市長「技術面検証を」

 北村市長は「東電側がどう思っているのか、技術的にできるのか検証しなければいけない。これからの議論だ」とした。
 新案は二十六日に県庁で開かれた県の水資源専門部会でJRが提示。難波喬司副知事は「案としてはあり得るが、現実性があるかは別問題」として、評価を明確にしていない。流域市町はオブザーバーとして部会に参加していた。

◆山梨県知事ら 解決へ期待感

 JR東海が示した新たな対策案に、山梨県の長崎幸太郎知事は二十七日の定例記者会見で「解決への大きな一歩になる予感がする」と期待感を示した。
 長崎氏は「なるほどと思わせる、よく考えられた案。大変な努力の成果と思う」と評価。「山梨側に本当に影響がないのか調査しなければならないが(流量減少問題の)解決へのカードになるように強く期待している」と述べた。
 愛知県の大村秀章知事は二十七日の記者会見で「大いに評価する。早期に全線着工されるよう強く求めたい」と述べた。
 大村知事は沿線九都府県でつくるリニア建設促進期成同盟会会長を務めており「会長としても(新案を)歓迎する」と強調。「客観的データと科学的根拠に基づき協議してもらうことで、問題解決が図られると考えている」と期待感を示した。

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