本文へ移動

デンソー・大西花歩が初の日本代表入り 持病乗り越えアジア大会からパリ五輪へ【ボート競技】

2022年4月27日 06時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
成年女子クォドルプル決勝に出場したデンソーの大西花歩(左から2人目)

成年女子クォドルプル決勝に出場したデンソーの大西花歩(左から2人目)

◇羽ばたけ中部勢
 9月に中国・杭州で開催されるアジア大会。ボート競技で、デンソーの大西花歩(25)が軽量級ダブルスカルで初めて日本代表入りした。大学時代には体調を崩し、1年ほど競技を離れた。今も持病を抱えたままだが、ついに日の丸を背負うまでになった。同大会ではメダルが目標。パリ五輪も視野に入っている。
   ◇   ◇
 初めての日本代表。世代別などを含めても、これまで全く縁がなかった。7~12日に行われた選考レースでアジア大会の切符を手にした大西は、早くも胸躍らせている。
 「デンソーに入って3年間チャレンジしてきて、初めて選考を通ったのでなんていうか…。(代表は)どんな世界なのか知らないので、すごい楽しみです」
 小学校時代は少年団でサッカー、中学校ではソフトテニス部に入部。ボートとの出会いは大津高に入学してからだった。ボート部の顧問をしていた先生が授業で「優勝したかったらボート部に入ればいい。頑張ったら優勝できる」と話したことがきっかけだった。
 体験入部に参加すると、先輩たちに「強制みたいな感じで」押し切られたという。競技人口が少なく、周囲も狙った獲物は逃さないと思ったのだろう。ただ、実際にボートをこぐと楽しかった。辞めたいと思うことなどなく、琵琶湖でメキメキと力を付けた。インターハイで優勝、龍谷大へ進学してからもインカレ2位などの成績を残した。
 順風満帆だったが、大学2年から3年にかけ暗転した。ちょうど日本代表の選考レースを受けようと考えていたころ、体調を崩した。検査の結果、「腎臓の狭窄(きょうさく)症でした」と持病が見つかった。幸い、それほどひどいものではなく、医者からも競技を続けても大丈夫と言われ、時間は要したが再びボートをこぎ始めた。
 そうはいっても、激しい運動をすると痛みがあるいう。競技中はアドレナリンが出て痛みを忘れるが、競技後は苦痛で顔をゆがめることもあった。日々の厳しいトレーニングで、自分の限界を底上げする。その結果、リミッターに到達する前までの、引き出せる力を増す。そうやって克服し、今年ついに代表に名を連ねた。
 「今シーズンの目標は、デンソーとしては全日本(選手権)の表彰台。個人としてはアジア大会のメダルを狙っています」。代表入りしたことで、五輪も「手の届くところかなと思ってきました」と声を弾ませる。景色やスピード感など、非日常的な体感ができることが魅力という大好きなボートで、ようやく大舞台に立つ機会が訪れた。
   ◇   ◇
 ▼大西花歩(おおにし・かほ) 1996年8月22日生まれ、滋賀県草津市出身の25歳。165センチ、59キロ。同県立大津高1年からボートを始め、龍谷大を経て、2019年にデンソーに入社。高校では3年時にダブルスカルでインターハイ優勝、大学ではシングルスカルでインカレ2位などの好成績を残している。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ