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<渥美半島点描> 田原・潮音寺の藤棚ライトアップ

2022年4月26日 05時05分 (4月26日 16時28分更新)
ライトアップで幻想的な雰囲気を漂わせる藤棚=田原市福江町で

ライトアップで幻想的な雰囲気を漂わせる藤棚=田原市福江町で

 ゆっくり揺れる薄紫色の花が闇夜に照らし出され、ほのかに香る。藤が見頃を迎えた田原市福江町の潮音寺の境内。天気の良い日の夜はライトアップされ、幻想的な雰囲気を漂わせている。
 「こんな、すてきな景色が見られるなんて」。豊橋市西幸町、自営業飛田昌代さん(47)はうっとりとした表情。最近始めたという一眼レフカメラを手に昼に訪れ、夜になって三脚を持参して出直した。
 樹齢百年を超える木に咲く薄紫色の花は縦二十メートル、横十五メートルに広がり、藤棚から一〜一・五メートルほど垂れ下がるように咲いている。
 宮本利寛住職が世話を担い、芽が付く三月ごろに藤棚につるを固定。麻ひもで数千カ所を結ぶ作業は十二日間に及んだ。上を向こうとするつるを固定することで、垂れさせる。咲いた後は、風が吹くと絡まり合うつるをほどく作業も加わる。「来ていただいた方に、できるだけきれいな状態で見てほしい」との思いがある。
 もともと近隣住民の癒やしの場所だったが、最近は交流サイト(SNS)の影響で、モデルやコスプレーヤーの撮影場所としても人気だ。「午前中は花の香りをより感じられる。ゆったりと時間を過ごしてほしい」。手をかけてきた花を眺め、笑顔になった来訪者を見ながら、宮本住職の表情も和らいだ。
 (文と写真・鈴木弘人)

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