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子どもたちとの約束を守ったスピース 勝者のジャケットを着て戻ってきた【武川玲子コラム】

2022年4月19日 17時19分

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RBCヘリテージを制したジョーダン・スピース(AP)

RBCヘリテージを制したジョーダン・スピース(AP)

◇コラム「ゴルフ米ツアー見聞録」
 RBCヘリテージ(米サウスカロライナ州)はジョーダン・スピース(米国)がパトリック・カントレー(米国)とのプレーオフを制し、1年ぶりの勝利でツアー通算13勝目を挙げた。前週は大得意のはずのマスターズ・トーナメントで予選落ち。傷心で臨んだ大会の最終日は3打差9位のスタートから猛追した。
 心温まるシーンがあった。
 大西洋からの強風で上位陣が苦戦する中、スピースは66をマークし、通算13アンダーはホールアウトした選手で最もいいスコアのクラブハウスリーダーとなった。後続の選手次第でプレーオフ、もしくは優勝の可能性を残していた。スピースがアテストを終えて出てくると、多くの子供がサインを待っていた。しかしまだ戦いは終わっていない。子供たちに向かって大声で説明した。
 「プレーオフになるかもしれないんだ。だから今はサインできないけど、戦いが終わったら必ずここに戻ってみんなにサインする。誰か他の人が勝っても僕はここに戻ってくるから待っていて」。そう言い残して立ち去った。
 最終組がプレーを終えるまで50分、さらにプレーオフを1ホール戦ったから1時間半近くもファンは待つことになった。黙って引き揚げていたら、悲しい気持ちで帰ってしまったかもしれない。勝者のジャケットを着て戻ってきたスピースに子供たちは大喜びした。
 今、サウジアラビアの新ツアーに関する過った発言により、ツアーから離れているフィル・ミケルソン(米国)も最後の一人までサインを続け、ファンを大切にすることで知られている。マスターズは欠場したが、注目はメジャー2戦目、来月に行われる全米プロ選手権(5月19日開幕・米オクラホマ州)。昨年は50歳の最年長で制した。復帰する好機となることを願いたい。(全米ゴルフ記者協会会員)
(写真はAP)
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