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【石川】部活 地域移行で多彩に ▽シュノーケル体験 ▽七尾城跡を「探検」

2022年4月16日 05時00分 (4月16日 11時16分更新)
地域移行を見据え、今後の取り組みを話し合う小梶崇さん(左)ら=石川県七尾市内で

地域移行を見据え、今後の取り組みを話し合う小梶崇さん(左)ら=石川県七尾市内で

民間の準備進む

 休日の学校の部活動が二〇二三年度から段階的に地域に委ねられる。文部科学省が教員の負担軽減のために進める部活動改革の一環だが、課題は運営を担う受け皿づくりだ。石川県七尾市内では民間組織が動き始めた。泳ぐ技を習得したり、身近な環境や史跡に理解を深めたりする活動の準備を進める。 (稲垣達成、写真も)
 「地域移行に合わせて子どもたちの選択を増やしたい」。同市のノトアフィットネスクラブ社長、小梶崇(しゅう)さん(41)が説明する。能登島でイルカと泳ぐ体験事業を展開するドルフィンスマイルと連携し、プールで基礎を身に付け、七尾湾でシュノーケルを着けて泳ぐ活動を近く始める。ダイビングインストラクターが教え、泳ぐだけでなく、生態系や環境を学ぶ機会にもする。「自発的に海を守ろうと思う子どもが増えれば」と期待する。
 きっかけはこのクラブに通っていた女子児童のひと言。中学進学を控えた一九年三月、七尾湾をのびのび泳ぎ、言った。「タイムを追うより、楽しく泳ぎたい。そんな部活があればいいのに」。小梶さんは「やりたい競技がないという声をよく聞く」と指摘する。
 小梶さんは日本スポーツクラブ協会が認定する学校運動部活動指導士を取得し、生徒の単独指導や引率ができるようになった。「地域移行は今後の部活の在り方を考えるいい機会」と受け止める。
 七尾市では文化部創設を目指す動きも出てきた。矢田郷地区まちづくり協議会は国史跡・七尾城跡を舞台にした「探検部」の創部を進める。住民が講師となり、子どもたちに郷土の歴史文化を伝える。企画推進部会長の政浦義輝さん(45)は「学校側と話し合いながらどんな形がいいか研究したい。まちづくりにとってもいい機会だ」と語る。大学生によるプログラミング教室も思い描く。

生徒から好評/送迎、コーチ確保 課題 能美や内灘で実践研究

 石川県能美市教委は二〇二一年度に陸上、ソフトボール、ハンドボールで実践研究した。競技団体が運営し、休日などに三中学校の垣根を越えた合同部活動をした。アンケートで「他の学校と交流できて楽しい」と生徒から好評だった一方、保護者から「送迎が負担」との声もあった。本年度は対象競技を広げる。
 内灘町教委は内灘中で水泳と卓球で実践研究した。町教委は「コーチの都合で運営が左右されてしまう」と複数指導者の確保などを課題としている。
 日本中学校体育連盟の調査では、運動部に入る中学生は年々減り、一九年度は全生徒の61・38%で十年前と比べ3・5ポイント減。一方、一八年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、運動部や地域のスポーツクラブに所属しない中学生のうち、男子の44・4%、女子の59・8%が「好きな、興味のある種目を行うことができる」なら参加したいと回答した。スポーツ庁は「ふさわしい環境があれば参加したいと考える生徒が多い」と分析する。

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