染飯千貫保存会(藤枝市下青島) 瀬戸地区の“宝”継承

2020年1月30日 02時00分 (5月27日 05時31分更新)

クチナシの実を手に染飯について説明する曽我俊司前会長(左)と清水強会長=藤枝市下青島で

 「染飯(そめいい)や 我々しきが 青柏」。俳句修業のため東海道を旅した小林一茶(一七六三~一八二七年)はもち米を薄くのばし、菜の花のように鮮やかに色づけた携帯食を、そう詠んだ。
 JR藤枝駅北西にある瀬戸地区は東海道の島田宿と藤枝宿の中間地点で、旅人の休憩場所。クチナシの実で黄色にもち米を染めた染飯が名物だった。鎮痛作用があり、漢方薬の一面を持つクチナシを含んだ染飯は華やかな見た目も相まって旅人に愛されていたと伝わる。今でも販売する飲食店が市内にあり、歴史を感じさせる一品だ。
 染飯千貫保存会は、地元有志が十年ほど前に設立。同じころに開館した千貫堤(せんがんづつみ)・瀬戸染飯伝承館(藤枝市下青島)の運営や地元小学校での講演などで地区の伝統と歴史を伝える。
 清水強会長(80)と曽我俊司前会長(81)は「瀬戸地区は史跡が多く、継承していくことが地域に住む者の務め」と口をそろえる。
 紹介するのは染飯だけでなく、江戸時代初期に大井川の氾濫被害を防ぐために築かれた堤防「千貫堤」や地区に点在する古墳と幅広い。伝承館の敷地内でクチナシを育て、市内でのイベントで染飯を販売している。
 ちなみに染飯、クチナシは無味で、ごま塩をかけて食べることが多い。次回は二月二十三日、藤枝市青葉町の青島南地区交流センターで染飯を販売する予定。
 伝承館は午前九時~午後四時、月曜定休。(問)054(646)0050
(牧野新)

関連キーワード

PR情報

地域がつなぐ仲間たちの最新ニュース

記事一覧