NPO法人かっぱらぱ編集室(静岡市清水区) 地域の子 安心の場に

2020年4月23日 02時00分 (5月27日 05時31分更新)

活動の様子を伝える会報誌を手に、これまでの歩みについて語る川島多美子さん=静岡市清水区で

 静岡市清水区の県営興津団地で、子どもたちの居場所づくりを続け、今年で二十二年目。遊びの場を提供し、多彩なイベントを企画するなど、息の長い活動をしている。
 発起人は、団地に住む理事長の川島多美子さん(56)。一九九八年に、団地の子どもたちが通う小学校でいじめがあった。二年生だった次男も当事者で、トラブルを通じて「地域で子どもたちを守り育てる大人が少なくなった」と感じた。ちょうど三男の育児も一段落したため、「よし、私が地域のおばちゃんになろう」と一念発起した。
 週に一回、自宅を開放し、子どもたちが安心して勉強し、遊べる場所を提供した。同時に、心理学の勉強も始め、公認心理師などの資格を取得した。
 二〇〇二年からは、月に一回のペースで、団地の集会場を会場に一日児童館「かっぱら広場」を始めた。さまざまな体験と、子ども同士がコミュニケーションをする機会を設けるのが狙いで、たこ焼きやパンプキンの調理体験、火おこし、クリスマスパーティーなど多彩な企画を催してきた。週一回の居場所づくりは、塾や習い事に通う子どもが増え、参加者が減って活動を取りやめたが、「かっぱら広場」は、今も続ける。
 運営スタッフは川島さんを含めて三人と小所帯。三人兄弟の自分の子どもたちは、とっくに成人になったが、辞める気持ちはない。理由は単純で「子どもが楽しみにしてくれているから」。長続きのこつは「淡々と自分たちができる範囲のことをする」という。
 新型コロナの影響で、自粛を検討しているが、終息後は今まで通りに活動を続ける。「家に閉じこもり、子どもたちの精神的ダメージは大きい。平常の生活をすることが大切で、子どもたちが安心する場所づくりを続けたい」
(高橋貴仁)

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