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高松宮記念を制したナランフレグ、日本のダート馬は米国的なスピード馬に進化しているのかもしれない【本城雅人コラム】

2022年3月28日 06時00分

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高松宮記念を制したナランフレグ(右)

高松宮記念を制したナランフレグ(右)

 昨夜、パンサラッサとロードノースが同着で、ヴァンドギャルドが数センチの差だったドバイターフの激戦が、ここ中京でも再現された。1~5着までが首、鼻、首、首差。制したのはともにG1初勝利となるナランフレグと丸田騎手のコンビだった。重馬場とはいえ、トップスプリンター相手に1分8秒3で勝ったのだからすごい。
 若手の時からたくさんの馬の調教を手伝い、陣営が求める結果をレースで出してきた仕事人らしく、丸田騎手の騎乗は渋かった。内枠を生かして道中はインで、やや後ろになっても慌てずにじっとしていた。直線に入っても逃げ馬が下がってこない厳しい展開になるが、あいた内ラチ沿いを通って2列目まで進出。そこが勝負だった。真横にいたトゥラヴェスーラとの幅がなく、一瞬でもちゅうちょしていたら抜け出すスペースを奪われていただろう。いち早く隙間に馬の頭を入れ、寄られることなく最後のひと追いで抜け出した。師匠の宗像厩舎の馬でのG1勝利は感慨深いはずだ。中堅からベテランの域に入るが、この先いい馬を頼まれる機会も増えるのではないか。
 ナランフレグは父がゴールドアリュール、母の父がブライアンズタイム。ダート血統と言われても不思議はないが、宗像師は3歳夏に新潟の千直を使ってから芝を使い、1200メートルのスペシャリストに育てた。宗像師の見る目もさることながら、私は日本のダート血統のスピードの質の向上を感じざるをえない。前夜、ゴドルフィンマイルを2度目のダート挑戦となるバスラットレオンが勝利したが、矢作師は「日本馬はテンが速いので挑戦する価値はあると思っていました」と話した。さらにチュウワウィザード、レッドルゼルも米国の快速馬相手に3、2着と善戦した。育成方法などの改良もあり、日本のダート馬は米国的なスピード馬に進化している? ナランフレグが、そんな仮説を証明する第一歩になるかもしれない。(作家)

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