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第6波、残した課題 まん延防止、21日で全面解除

2022年3月19日 05時00分 (3月19日 05時01分更新)
コロナ患者専用の病棟で作業する看護師=愛知県豊明市の藤田医科大病院で

コロナ患者専用の病棟で作業する看護師=愛知県豊明市の藤田医科大病院で

  • コロナ患者専用の病棟で作業する看護師=愛知県豊明市の藤田医科大病院で
 新型コロナウイルス対応を巡り、愛知、岐阜、静岡など十八都道府県が対象のまん延防止等重点措置は期限の二十一日で全面解除することが十七日、正式に決まった。流行「第六波」では、感染した高齢者らの持病が悪化し重症化するケースが目立ったことから、早くもワクチンの四回目接種の重要性を指摘する声も。また全体の感染者数は高止まりしたままで、感染者が再び上昇に転じる「リバウンド」を警戒する見方がある。 (福本英司)
 「第六波では介助が必要な高齢者が増えた」。藤田医科大病院(愛知県豊明市)の又吉真由美看護長(40)は語る。十八日時点で入院しているコロナ患者は二十八人。ピーク時の三分の二ほどに減ったが、第五波とは年代に違いがあるという。
 岩田充永副院長(48)によると、第五波で目立ったのはワクチン接種が遅れていた若い世代が、肺炎などコロナ特有の症状で重症化するケースだった。これに対し、第六波では高齢者が入所施設などで感染して体力が弱まり、腎臓などの持病悪化に伴う入院が増えた。
 岩田副院長が要因の一つとして挙げるのが、三回目の追加接種に時間がかかった点だ。
 愛知県によると、第六波のクラスター(感染者集団)は十七日までで二百十六件。うち高齢者施設は半数の百七件に上る。第五波では五十五件のうち八件にとどまっていた。高齢者の感染が多いと、たとえ感染に伴う症状が軽くても持病の悪化で死亡する人の割合は増える。例えば大阪府によると、感染者のうち直接の死因がコロナ以外の人は第五波で20%だったのが、第六波では38%になった。
 こうした経緯を踏まえ、岩田副院長は今後の課題について「ワクチン接種で重症化させないことに最重点を置く必要がある」と指摘。六十五歳以上の三回目接種は全国で70%を超えたが、感染予防効果は時間とともに低くなるとされる。夏から秋にかけ四回目も視野に入れるべきだと言う。
 そもそも重点措置の解除後、感染者数の減少が続くのかは予断を許さない。
 厚生労働省の助言組織が十五日に公表した資料によると、全国でいち早く第六波を迎えた沖縄県は一月中旬がピークだったが、二月以降も下げ切らずに推移。さらに現在の流行の主流であるオミクロン株から置き換わりが進む派生型「BA・2」は「感染性がより高い」(助言組織)といい、懸念材料だ。
 名古屋医療センター(名古屋市中区)の長谷川好規(よしのり)院長(66)は、英国やフランスの直近の感染状況で減少後に再び増えているとして、「日本でもリバウンドは考えられる」と語る。重点措置の解除後は「人出が多くなる。手洗いやマスクなど基本的な対策を続けてほしい」と呼び掛けている。
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