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すごろくで地域防災学ぶ 浜松・東区のNPO法人が作製

2022年3月15日 05時00分 (3月15日 05時02分更新)
防災すごろくを体験する参加者ら=浜松市東区の積志協働センターで

防災すごろくを体験する参加者ら=浜松市東区の積志協働センターで

 東日本大震災の被災地支援や地域の防災講座などに取り組む浜松市東区のNPO法人「積志かがやきカフェ」(河合洋子理事長)が、楽しみながら学ぶ防災すごろく「KIZUNA」を作製した。津波や川の氾濫など市内各地の災害の特性や地形、過去の歴史などを織り込んだのが特徴だ。 (山本真嗣)
 すごろくのシートは、縦約六十センチ、横約八十センチ。同市を各区ごとに色分けし、遠州灘や浜名湖、天竜川、馬込川など災害の原因となる地形を明示した地図をシートに印刷。全六十マスを配置した。各マスでは「大雨で馬込川が大あばれ」「津波五メートルなら到着までに十八分」など、マスの位置に該当する実際の地区での災害注意情報を紹介。三〜四マスごとに関連のクイズや、詳しい解説を見られるQRコードがあり、知識を深められる。
 クイズの正解数や到着順などで与えられるポイントの合計で順位が決定。参加者全員のポイントを合わせ、その集団の防災力を六段階で判定する。ランクが最も高い「防災マイスター」を目指して繰り返し遊ぶことで防災力の向上を狙う。
 震災から十一年目の十一日、同区の積志協働センターで体験会が開かれ、NPOのメンバーや地域の人ら約三十人が参加。四〜六人ほどに分かれてすごろくを楽しんだ。
 クイズでは、同市の沿岸に整備された防潮堤の高さや距離を選択肢の中から選んだり、三陸地方に伝わる津波防災の知恵で、別々に分かれて逃げる「津波てんでんこ」の意味を考えたり。参加者は身近な地名と、初めて知る災害の知識を結び付けて学んだ。
 小学二年の孫粋妃(すい)さん(8つ)と参加した同市浜北区の吉田ちず子さん(65)は「工夫が詰まっていて、すごく楽しかった」と話した。
 会場では被災地の岩手県大船渡市とのオンライン交流もあった。元大船渡小学校校長の柏崎正明さんは、震災を経験していない子どもたちが増えていることを紹介し、体験を伝える大切さを訴えた。
 河合理事長は「震災のことを忘れず、自分のこととして、これからどうするのかを家族で話し合うことで十一年前の教訓が生きる。すごろくを通し、防災力を養ってほしい」と話す。
 すごろくは浜松市の助成を受け二百セットを作製。市内の小学校などに配布するほか、防災講演会などで活用する。(問)河合さん=090(1478)9853

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