農業ロボ エムスクエア・ラボとスズキが共同開発

2019年9月18日 02時00分 (5月27日 05時26分更新)

共同開発した農業用ロボットの走行を見守るエムスクエア・ラボの加藤百合子社長(左から3人目)やスズキ関係者ら=磐田市で

 農業支援ベンチャーのエムスクエア・ラボ(菊川市)が農業用の搬送ロボットをスズキと共同開発した。同社の電動車いすをベースにしており、荷物を積んだり人を乗せたりしながら未舗装のでこぼこ道を安定して走行できる。高齢化が進む農家の負担軽減を目指し、製品化を進める。
 共同開発した搬送ロボは「モバイルムーバー」。スズキの電動車いす「モーターチェア」の足回りを活用し、シート部分に荷台を取り付けた。長さ一メートル、幅六十センチ、高さ五十センチで、百キロまでの荷物を積載できる。
 リモコンを使って二百メートル以内の範囲で遠隔操作できるほか、車両に備えたレバーで動かすことも可能。荷台の前部を起こすとシート状になり、座って運転しながら荷物を運ぶこともできる。
 磐田市のスズキ竜洋テストコースに隣接するキャベツ畑で十七日、肥料を入れたコンテナを積んで畑を走行する様子を公開した。主に肥料や収穫物の運搬を想定しているほか、エムスクエア・ラボの加藤百合子社長は「農薬散布では農家さんが農薬を浴びることがある。モバイルムーバーに散布機を積んで離れた場所から作業できるようにもしたい」と話した。
 同社は人が安定して乗れる電動車いすを農業ロボに活用しようと考え、「スズキ製品の足回りが農業の現場に一番適している」(加藤社長)とスズキに協力を依頼。三年ほど前から自動走行で雑草を処理する「雑草ふみふみロボット」の開発に取り組んでいる。
 今回の搬送ロボは昨年から共同開発に着手。農家が利用するコンテナが載る大きさを維持しつつ、取り回しがいいように小型化することに苦心した。今後、県内の農家に十~二十台を貸し出して使ってもらい、要望の多い使い方や適した大きさ、速度、必要な安全装置などを調べる。
 加藤社長は「安くて、活用方法も柔軟なロボットにし、農業をより安全で楽なものにしたい」と製品化への意気込みを語った。
(山田晃史)

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