ヤマハ発、共同で会社設立 工場の物流に自動化技術

2020年3月28日 02時00分 (5月27日 05時26分更新)

◆距離計測センサー方式で世界初

工場内で部品を運ぶ自動搬送車両。屋根の上に周囲との距離を測る装置が取り付けられている=浜松市浜北区で(ヤマハ発動機提供)

 ヤマハ発動機と自動運転ソフトウエア開発のティアフォー(名古屋市)は二十七日、工場内で資材や部品を搬送する自動運転車両を開発、提供する新会社を共同で設立したと発表した。車両はヤマハ発の浜北工場(浜松市浜北区)で既に運用されており、二〇二一年末以降に外部へのサービス展開を目指す。
 車両は周囲の障害物や人との距離を認識しながら走行する方式を採用。ヤマハ発によると、同方式の事業化は世界で初めて。工場内の物流は少量・多品種化や人手不足を受け、効率的な搬送が課題となっており、両社が協力して開発の加速と機能の向上を図る。定額での利用やアフターサービスの提供も目指す。
 新会社は「イヴオートノミー」。資本金は八億円でヤマハ発が51%、ティアフォーが49%を出資する。社員は両社の出向者ら十人程度。袋井市にあるヤマハ発の技術センター内に本社を置く。ティアフォーは名古屋大発のベンチャーで、一七年に公道で無人の自動運転を成功させた。

信号機や横断歩道がある工場内の交差点を曲がる自動搬送車両=浜松市浜北区で(ヤマハ発動機提供)

 浜北工場では、ゴルフカートを基にした無人車両二台がそれぞれ部品を載せた台車をけん引し、加工や熱処理を行う建屋間を結ぶ約五百メートルを低速で走行。車両にはレーザー光を照射して周囲との距離を測る「ライダー」が搭載され、路肩に停車中のトラックを避けたり、路上の落下物を認識して停止したりできる。
 浜松市内で記者会見したヤマハ発生産技術本部の茨木康充設備技術部長は、まず同社の他工場に導入していく計画を説明し、「成熟させて取引先を開拓する」と展望。ティアフォー創業者の加藤真平最高技術責任者(CTO)は「日本を代表する大企業とタッグを組むことが、世界と戦うすべの一つ」とコメントした。
(久下悠一郎)

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