【川上憲伸さんがDeNAを分析】打線の破壊力はNo.1、V字回復の鍵となるのは先発投手
2022年3月5日 06時00分
◇本紙評論家が戦国セ・リーグ徹底解剖・DeNA編
昨季は前年最下位に沈んだヤクルトが一気のV字回復でリーグ優勝を飾ったセ・リーグ。今季も絶対的本命不在で激戦の様相だ。そこで3月25日の開幕に向け、本紙評論家の諸氏が立浪ドラゴンズのライバル5球団を分析。「2022戦国セ・リーグ徹底解剖」と題してお届けする。第1回は、川上憲伸さんがDeNAベイスターズにメスを入れた。
◇ ◇
昨年はヤクルトが最下位からのリーグ優勝。そのV字回復の再現を起こす可能性を秘めているのがDeNAだ。なんといっても打線の破壊力はリーグナンバーワン。オースティン、ソト、牧、佐野、宮崎らに加え、開幕は下半身の故障で出遅れることになったが、森が正遊撃手としてブレークの予感が漂う。さらに日本ハムから大田が加入したことで野手陣にさらに厚みが増した。対戦投手にとってそのオーダーは脅威そのものだろう。
ただ僕が現役のころからDeNAというチームは、怖さともろさ表裏一体。相手が嫌がる仕掛けや、粘り強く1点を奪うという攻撃が苦手な側面もある。そのあたりを今季から首脳陣として加わったOBの石井琢1軍野手総合コーチや仁志2軍監督がチームに植え付けられれば鬼に金棒だ。
問題はやはり投手陣の整備になる。先発はエース左腕の今永が左腕の炎症で開幕に赤信号がともり、質量ともに不安要素はぬぐえない。ドラフト2位の即戦力右腕・徳山(早大)あたりが頭角を現し、ロメロ、ピープルズの助っ人が踏ん張らなければ首脳陣は頭を悩ますことになるのではないか。救援陣に関しても今季もエスコバー、三嶋、山崎と実績のある顔ぶれこそそろっているが、鉄壁リレーを演じられるかと言われれば「?」マークがつく状態。新任の斎藤隆投手コーチはメジャーで豊富な経験があり、やりくりに関しては心配無用だが、一時の勢いを失いつつある救援陣でどうシーズンを乗り切るかも大事なポイントだ。
いずれにせよ、DeNAがV字回復する鍵は先発投手がどれだけクオリティースタートの試合を重ねられるかどうか。先発が6イニング3失点で試合をつくれれば破壊力満点の打線で、試合の主導権を握る可能性は高い。「打高投低」のチームカラーを生かす展開に持ち込む試合が増えれば、最下位からの浮上は十分ありえる。
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