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ウクライナ侵攻、最も頭を抱えているのは中国か 「ロシアの擁護者と見なされることは大きな傷」と識者

2022年3月1日 17時16分

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中国の習近平国家主席

中国の習近平国家主席

 ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を宣言してから6日目。現地時間2月28日、1度目の停戦交渉がベラルーシ国境付近で行われた中、中国はロシアの動きを「“侵略(invasion)”」と称することを拒み続けてはいるが、実はジレンマに頭を抱えているという。米紙ロサンゼルス・タイムズが、米クレアモント・マッケナ大の裴敏欣(ペイ・ミンシン)政治学教授の話として同日までに報じた。
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 同教授は、中国が「ロシアの擁護者」と見なされることは大きな傷になり、「習近平(中国国家主席)は真の板挟みに直面する。友人のプーチンに手を貸せば、西側諸国との経済関係を危険にさらし、手を貸さなければ、プーチンのウクライナにおける大失敗は、結果として中国にとって最大の懸案である台湾へのワシントン(米国)によるサポート増強をさらに活気づけるだろう」と論じた。
 さらに同教授によれば、短期的には、共産党が5年に1度開く党大会は来秋に迫っており、3期目の続投を目指す習近平国家主席にとって、今回のロシア問題が起きたのは「これ以上ない最悪の時期」で、内政に注ぐべき力を間違いなく削がれるという。
 また、長期的には「便宜的な戦略パートナーであるロシアの支持」と「西側諸国との関係が完全に崩壊するのを阻止する」という2つの立場の間で微妙なバランスを取り損ねれば、事態は短期的問題の比ではないほど深刻さを増すという。
 結局は、「中国が今後もロシアを支持し続けることは、長年の主義として掲げてきた『主権・領土の不干渉と保全』に関する信用の失墜を招き、膨大なコストを要することになる」とした。
 習近平主席は、かねてプーチン大統領を「常に胸襟を開ける同志」と慕っている。今回も西側諸国がロシアへの経済制裁を決定した2月24日、中国はこれに逆行し、地域限定だったロシアからの小麦粉の輸入を「全面開放する」と発表し、西側の憤激を誘った。
 中国は、各国の経済制裁にも同調しない構えで、米誌ニューヨーカーによれば、米ジョージタウン大のロシア専門家、アンジェラ・ステント教授も「プーチンは、中国のサポートがあると分かっていなければウクライナへの武力侵略に乗り出さなかった。いかなる場合でも、中国が後ろについていてくれることを知っていた」と、中国こそ“黒幕”だと批判した。

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