【センバツ注目選手】「祖母に負けたくなくて…」新聞紙のバットとボールで熱中した大垣日大・西脇昂暉
2022年2月23日 17時47分
◇第94回センバツ3月18日開幕「春の主役はオレだ!!」(3)
夢にまで見た大舞台。大垣日大(岐阜)の強打の捕手、西脇昂暉(こうき、2年)は「張り詰めた緊張感の中での試合は成長につながる。いい選手がたくさんいるので、まねできる部分は見て学びたい」と謙虚に話す。失う物は何もない。必ず何かをつかみ取って帰って来る。
幼いころ、身近にあったのは野球ではなくサッカーボールだった。姉2人がサッカーを習っていたため「自分もサッカーをやる方向」だったが、幼稚園の時から新聞紙で丸めたバットとボールで祖母とよく遊んだ。「祖母に負けたくない気持ちが強くなった」と生粋の負けず嫌いの心に火がつき、野球にのめり込んだ。
強豪・大垣日大では1年秋から正捕手。前チームから扇の要を任されてきた主将が目指すのは打てる捕手だ。巨人の4番を務めた阿部慎之助(現1軍コーチ)にあこがれ「守備も大事だけどチャンスで打ちたい」とバットでチームに勝利を呼び込むために打力を磨く。
優勝候補筆頭に挙がる大阪桐蔭には中学時代から知る選手が2人いる。1人は西濃ボーイズ時代の同僚の伊藤。U―15日本代表の主将も務めた同学年のチームメートには「チームを動かす能力と雰囲気を持っていた」と尊敬のまなざしを向ける。もう1人は岐阜中濃ボーイズ出身の右腕・別所。ボーイズ時代に4度ほど対戦して「やられたり、やり返したり。でも全国大会につながる試合では向こうに軍配が上がって悔しい思いがある」とリベンジを期す。
野球人生で選抜チーム以外で全国大会に出場するのは初めて。「365日一緒に過ごす仲間と同じ場所に立ってプレーできるのはうれしい。支えてくれた家族や周りの方に恩返ししたい」。感謝の気持ちを胸に甲子園で勝利をつかみ取る。
◇ ◇
▼西脇昂暉(にしわき・こうき) 2004年6月16日生まれ、岐阜県養老町出身の17歳。177センチ、77キロ、右投げ右打ち。同町立笠郷小1年時に地元の少年野球チーム「笠郷クラブ」で野球を始め、6年時にはドラゴンズジュニアに選出された。同町立東部中では西濃ボーイズでプレー。大垣日大では1年夏からベンチ入りし、同秋から正捕手の座に就く。高校通算5本塁打。
【あわせて読みたい】
◆生まれも育ちも奄美の怪腕、大島・大野の目標は甲子園初勝利より「8強」
◆3季連続甲子園の京都国際・森下が頂点目指しパワーアップ
◆日本高野連が選考過程記した説明文書を送付、聖隷クリストファーに報告
◆生まれも育ちも奄美の怪腕、大島・大野の目標は甲子園初勝利より「8強」
◆3季連続甲子園の京都国際・森下が頂点目指しパワーアップ
◆日本高野連が選考過程記した説明文書を送付、聖隷クリストファーに報告
関連キーワード
おすすめ情報
-
通算本塁打トップ独走の大阪桐蔭、この日の2アーチで春夏90発に到達【甲子園】
2022年8月10日
-
大阪桐蔭が9校目の春夏通算70勝 84試合での到達は史上最速【甲子園】
2022年8月10日
-
父は競輪選手、プロ志望の大阪桐蔭・海老根が左越え本塁打!甲子園では自身3号【甲子園】
2022年8月10日