“投手の打撃練習”数年後消えてるかも… セにも必ず来る『DH制』の波 投手でチーム最多安打の中日・柳の考えは
2022年2月13日 08時59分
◇渋谷真コラム・龍の背に乗って
キャンプ中に投手陣がメイン球場で打撃練習をする。めったにないレアメニューだ。
「打撃コーチが時間を取ってくれたからです。打てるようにするのは、打撃コーチの仕事ですから」
餅は餅屋―。この方針を打ち出したのは落合ヘッドコーチだ。投手の練習は投手コーチが全て見るのがこれまでの常識。いや、打つのは打撃担当、走るのは走塁コーチでしょ。これが立浪新体制のやり方。「投手打撃」は初日からメニューに組み込まれ、打撃コーチの空き時間に屋内運動場で行われた。荒天と1軍コーチ陣の自主隔離で中断していたが、今クールから再開。ついに野手の合間にメイン球場を使用した。
昨季の中日投手の打率は、リーグ3位の1割3厘。「じゃあ今年は105でしょ!」と言って笑わせた中村紀打撃コーチは、同時に「興味がある子が増えてきた。興味があれば伸びるんです」と全ての道に通じる上達の極意を口にした。
僕が目指してほしいのは、打席数(昨季はリーグ5位の252)の増加だ。立つ数が多いのは、しっかり投げている証し。その結果として9番打者も戦力になれば、餅屋冥利(みょうり)に尽きるというものだ。
ただ、こうした練習も数年後には消えているかもしれない。大リーグのオーナー会議は、今季からナ・リーグでも指名打者制を採用する方針を承認。これにより世界の主要プロリーグで9人野球はセ・リーグだけになる。投打の分業制、故障予防、スリリング…。この波は必ず日本にもやってくる。推進派は巨人。中日は話し合いには応じるというスタンスだ。
昨季6安打、3打点、10犠打はすべてチームトップ。大学でも打席に立っていた柳は「打つのは好きだし、相手投手の球を見るのも好き」と前置きした上で、こう話す。
「まだ投げられる、投げたい。けど、チームの戦略上、代打を出されることがある。この二つをてんびんにかけたら、DHでしょうか」
やはり餅は餅屋の時代が近いようだ。
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