インドの外交ボイコット、米メディア「中国のオウンゴール」としてやったり【北京五輪】
2022年2月4日 16時09分
インド外務省は、在中国大使館の高官など政府代表団を4日の北京五輪・パラリンピック開会式に派遣しない“外交ボイコット”を決定したと発表。中国が、聖火リレーの走者にインドとの国境紛争で負傷した中国人民解放軍の兵士を起用したことに対し、インド外務省は「五輪を政治利用している」と反発した。
これを受け、西側諸国の外交ボイコットを先陣を切って発表している米国のワシントンポスト紙のジョシュ・ロギン記者は「中国のオウンゴール。北京は、新鮮なインド人の血で手がべったりぬれている軍の指揮官に聖火を手渡した後、インドが外交ボイコットを表明」と、ツイッターで痛烈に批判した。
また、同紙は「インドの外交ボイコットと、中国が兵士に当てたスポットライトは、2年間にわたってアジアの両巨頭が高地の国境沿いで衝突し、軍備増強に発展した対立を長引かせる恐れがある」とした。
インド外務省のバグチ報道官は「中国側が五輪のような大会を政治利用することを選択したのは誠に遺憾だ」と語った。同国からは、アルペンスキーの男子回転でアリフ・カーン選手のみが出場する。両国は2020年6月、インド北部山岳地帯の国境、ラダック地方で衝突。インド兵士は少なくとも20人の、中国側からは4人の犠牲者が出た。同紙によれば、今回の兵士は、当時の衝突で負傷。中国政府から軍で最高位の勲章を授与され、中国国営メディアから「国の英雄」として報じられた。
米国は、中国が新疆ウイグル自治区でウイグル族らにジェノサイド(民族大量虐殺)を行っているとし、真っ先に外交ボイコットを決定。英国や豪州、カナダ、台湾、ベルギー、リトアニアなども同様の措置を執っている。
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