本文へ移動

北京五輪スポンサーなぜ“人権侵害に知らんぷり”?NYタイムズが分析「中国は例外。市場も製造力も大きすぎる」

2022年1月31日 17時44分

このエントリーをはてなブックマークに追加
北京五輪会場に設置されたオリンピックモニュメント(AP)

北京五輪会場に設置されたオリンピックモニュメント(AP)

 来月4日に北京五輪・パラリンピックの開幕を控え、世界243の人権団体や非政府組織(NGO)が、中国政府による新疆ウイグル自治区でのウイグル族へのジェノサイド(民族大量虐殺)などを指摘し、政府代表団を派遣しない外交ボイコットを世界に訴えている。そんな中、米紙ニューヨーク・タイムズは、北京五輪のスポンサー企業がほぼ無言を貫いている理由を30日までに分析し、報じた。
 「五輪スポンサー企業のほとんどは、人権侵害に抗議する声に対して無視を決め込み、むしろ中国と新たに出現しつつある消費者層を喜ばせ続ける道を選択した」
 また、「中国における人権侵害問題は、結局は国際企業の利益を脅かすほどの反発を生み出さなかったし、怒れる中国の消費者は(人権侵害を批判する企業製品の)不買運動をあおり立てている」と指摘している。
 実際、人権侵害への憂慮を表明したアディダス社やナイキ社、インテル社などは、不買運動により甚大な売り上げ減少を被ったと紹介。「企業にとって、批判することで中国の消費者を怒らせるリスクは大きい。中国SNSの愛国者たちは、無礼だと見た企業をさらし者にし、容赦ない言葉はしばしば、中国政府と国営メディアによってさらに強められる」とした。
 同紙によれば、元国務相当局者で現在はニューヨーク大経営社会学のポスナー教授が「中国が新疆でやっていることはおろか、香港の問題(民主化運動の弾圧)だけでも、これが世界の他の国で起きていれば、多くの企業は手を引くだろう」と指摘。実例としてミャンマーやエチオピア、アパルトヘイト(人種隔離)で海外から猛批判された南アフリカなどを挙げた。
 さらに同教授は「中国は例外だ。市場も製造力も規模が大きすぎる。だから、企業はあえて(中国)政府が狙いを定める相手になるほどの余裕を持てず、口を閉ざし続けている」と評した。
おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ