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検査急増 薬局ひっ迫 石川県内、週5000件 キット・試薬品薄

2022年1月29日 05時00分 (1月29日 10時03分更新)
ドラッグストアの駐車場で抗原検査の検体を採取する若者たち=金沢市内で(戎野文菜撮影)

ドラッグストアの駐車場で抗原検査の検体を採取する若者たち=金沢市内で(戎野文菜撮影)

人手割かれ調剤業務に影響も

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受けた検査ニーズが高まり、全国的に抗原検査キットやPCR検査試薬の不足が心配されている。石川県内でも昨年十二月下旬から薬局で無料検査ができるが、感染者増にともなって検査件数も急増している。谷本正憲知事は二十八日、全国知事会で「(医師が必要と判断した)行政検査が遅れる事態も生じかねない」と懸念を示し、抗原検査キットの安定供給を政府に要請した。(田嶋豊、戎野文菜)
 県が不安を感じる無症状の県民を対象に無料検査している。検査できる薬局は二十八日時点で百八十六で、これまでに約九千件の検査をし、十七〜二十三日の一週間だけで五千件に上った。その場で、結果が分かる抗原検査キットに人気が集中し、品薄や欠品でやむなくPCR検査を選ぶ人もいるという。
 「翌日の入荷すら予定が立たない」。全国規模で無料検査をするウエルシア薬局(東京都)の広報担当者が明かす。ピークの二十日前後には全国で一日二万五千〜三万個が販売または無料検査に使われた。現時点で在庫もほぼないという。
 金沢市に本社を置く民間検査機関「アルプ」によると、PCR検査の試薬も不足気味。二月三日以降の入荷は決まっておらず、担当者は「現在のメーカーと違う試薬を準備し、何とか続けられるようにするが、最も求められるのは感染者数の抑制だ」と話した。
 無料検査ができる金沢市内の大手ドラッグストアでは、薬剤師らが対応に追われる。ある薬局では「検査に来る人がたくさんいて大変。今も陽性の人が出たところで…」と担当者。この店には無料検査に一日十五〜二十人が訪れている。
 別の店では窓口に「検査キットの在庫欠品中」との張り紙。内情は人手が足りず、すぐに検査できないのだという。本来の調剤業務もあり、薬剤師は「検査が殺到すると、患者に薬を渡せなくなり、一時的に受け付けを止めた」と困り顔で明かした。
 あるドラッグストアの駐車場では若い男女四人組が、しゃがみ込んで検体を採取していた。周囲で感染が確認された人がいるという女子大生(21)は「無症状だけど、心配だから受けに来た」と話し、祈るように検査結果を待っていた。

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