本文へ移動

もがく南野に編集長が熱い激!「『俺が決めて勝ちます』でいい」サウジ戦は”日本優位”【月刊ラモス】

2022年1月29日 06時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
日本―中国 前半、パスを出す南野(右)

日本―中国 前半、パスを出す南野(右)

 頑張れ、南野! 今こそ自分の殻を打ち破れ。W杯アジア最終予選の中国戦で勝ち点3を手にした日本代表。2月1日には予選B組トップのサウジアラビアとの大一番を迎える。月刊ラモスのラモス瑠偉編集長(64)は「まずは現状をしっかりと把握し、賢く勝ちにいくことが重要」と冷静に戦うことを求めた。そのうえで、結果を出せずにもがいているMF南野拓実(リバプール)について「『俺が決めて勝ちます』でいいんだ。自分を追い込んで、その覚悟をピッチの上で見せてほしい」と熱い檄(げき)を飛ばした。
【月刊ラモス】
 まず言えるのは、次のサウジアラビア戦は圧倒的に日本が有利な条件で戦えるということを忘れないことだ。中国戦は勝ち点3を手にしたが、いまひとつ煮え切らない試合内容だった。国内組はオフ明けで、実戦から遠ざかっていたし、海外組は移動、即試合で、時差調整も戦術確認もほとんどできないまま、ぶっつけ本番で臨んだ中国戦だ。確かに難しい状況での戦いだった。
 しかし、サウジアラビア戦までには中4日と十分な準備期間がある。実戦も1試合こなし、その戦いを分析して、戦術面でいろいろと改善もできる。セットプレーもしっかりと準備できるだろう。
 対するサウジは、日本時間の午前4時すぎに試合を終え、休む間もなく移動。準備期間は2日しかなく、時差調整も十分できない。その上温暖なジッダから、真冬の埼玉スタジアムでの試合となる。私の経験では、寒い所から暑い所への移動は体が動くので対応しやすいが、暑い所から寒い所への移動は体が動かず、対応が難しい。体力の消耗も激しく、後半は非常にきつくなる。
 サウジはオマーンを1―0で下し、日本との勝ち点差4を維持したが、試合の疲労も蓄積しており、厳しい戦いを余儀なくされる。最悪の条件下での戦いであることを考えると、おそらく慎重な戦いで臨んでくるだろう。引き分けなら御の字。しっかり守ってカウンターで勝ち点3をもぎ取れば最高。そんな戦い方をしてくることを想定している。
 そんな相手に対し「絶対勝利」と熱くなってしゃにむに攻め込むと痛い目に遭う。ホームのアドバンテージを生かし、試合の流れや状況を見ながら賢く勝ちにいく。相手も強い。間違っても楽な試合にはならない。最悪引き分けでもいい。たとえ負けたとしても、その次のオーストラリアに勝てば取り返せる。そのくらいの余裕がある。
   ◇   ◇
 では、このアドバンテージをどう生かすか。これだけのアドバンテージがあるのだから、もっと大胆にチャレンジすればいい。
 中国戦の前半38分、右サイドのMF田中(デュッセルドルフ)からMF守田(サンタクララ)パスが入り、ヒールでゴール前の南野へ。次の瞬間、南野は切り返してシュートしたが、相手DFにブロックされた。なぜ、そのまま左足で打たない。こういう場面で切り返すと、ゴールの確率は低くなる。左足のシュートに自信がなかったのか? 南野の位置はGKから見えなかったはず。調子のいい選手なら、そのままの流れでフィニッシュする。
 右CKからのサインプレーでも中途半端なシュートだった。最近の南野を見ていると、失敗すること、ボールを失うことを恐れているように見える。南野だけではない。途中出場したMF久保建(マジョルカ)も、思い切って縦に突破できるのに、横パスや横方向のドリブルを選択するシーンが散見された。
 相手ゴール前で冒すリスクは、例えミスしても致命傷にはならない。重要なのは貪欲にチャレンジする姿勢だ。ゴールに対してもっと貪欲になってほしい。最近の選手の談話を見ていると「自分がゴールを決めなくても、チームが勝つことが大事」というものが目につく。違うだろう。「俺が決めて勝ちます」でいいじゃないか。そこまで自分を追い込んで、その覚悟をピッチの上で見せてくれ。
 森保ジャパンの結束力は素晴らしいと思う。中国戦も主将のDF吉田(サンプドリア)、DF冨安(アーセナル)の大黒柱を欠きながら、全く動じることなく完封した。それぞれの選手がチームでの役割を果たし、まじめに戦っている。
 まとまりはすごい。すごいが、殻を破る選手が少ない。田中、守田、MF遠藤航(シュツットガルト)にしても、チャンスと思えばもっとペナルティーエリアに飛び込んでいけばいい。その回数が少ないから、攻撃に意外性が生まれない。オーストラリア戦での田中は、思い切ってペナルティーエリアに侵入し、ゴールを決めた。今必要なのは、このアグレッシブな姿勢なのだ。
 南野には本当に頑張ってほしい。あれだけの才能を持っている選手だ。恐れることなく、貪欲にチャレンジすれば必ず果実を得ることができる。そう信じている。(元日本代表)

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ