集まれ!鮎ガール 今夏女性だけの釣り大会開催へ 福井・九頭竜川中部
2022年1月22日 10時17分
九頭竜川中部漁協(福井県永平寺町)が今夏、女性だけのアユの友釣り大会を初めて開く。アウトドアブームの今、女性の参加を促して未来のアユ釣り師を増やし、釣り人口の減少に歯止めをかける試み。大会は「九頭竜川中部・LADIES愛子杯」。キャッチフレーズは“鮎(あゆ)女師、九頭竜に挑め”だ。8月7日に予定している。 (東條敏明)
釣り人口減に歯止めかける試み
大アユの聖地として全国にその名がとどろく九頭竜川。激流に胸まで立ち込み、尺アユを狙うダイナミックな釣り場として認知され、男性だけの釣り場のイメージが強いが、中川邦宏組合長(63)は「緩やかで水深が浅く数釣りも楽しめて、女性や初心者向きのポイントも多数あります」と強調する。
大会名の“愛子”は、福井市出身の作家、故大島昌宏さんが新田次郎文学賞を受賞した小説「九頭竜川」に登場する主人公の名。愛子は五松橋近くの末永オトリ店の店主で漁協の理事も務める末永外美さん(73)がモデルと言われ、アユ漁師として生きる奮闘ぶりが描かれている。
大会は、五松橋下流の松岡河川公園を会場とし、仮設トイレや着替え場所を設置。サポーター制度も設け、参加女性1人につき1人のフォロー役(男女可)を認める。ただし、オトリ付けから取り込みまでは選手が行うこととする。参加人数は50組(女性1人+フォロー役)。参加費は2000円+遊漁料(日券3000円、もしくは年券保持者)。受け付けはオンライン遊漁券アプリ「フィッシュパス」から。詳しくは同漁協(電)0776(61)0246
これまで女性を対象にした大会は、岐阜県が「ぎふ清流あゆレディーストーナメント」を2019年まで毎年開いていたほか、昨年は日野川漁協(越前市)が9月に初めて「鮎レディース大会」を開いて好評を博している。
今夏の大会会場には県のブランド米「いちほまれ」のおにぎりを食べる企画や県や町の特産品を紹介するブースも設ける。また、県には近くのグルメスポットに観光施設、アユ釣りポイントまでまとめたマップの作製を要望する。
中川組合長は「県にも協力をお願いし、釣りガールの進出を後押しし、漁協や河川環境の良化を図っていきたい」としている。
◆小説・九頭竜川 大島昌宏(1934~1999年)が1991年、新人物往来社から発刊し、翌年、新田次郎文学賞。空襲、大地震、大洪水、かんばつとあらゆる災害に見舞われた昭和20年代の福井が舞台。復興に立ち上がる市民たちの姿を背景に、九頭竜川の鮎漁師として生きる愛子の青春を描いた文芸大作。
▽本紙ライターの女性釣り師・鮎川ナオミさん「九頭竜川は鮎師にとって憧れの川。友釣りの聖地である九頭竜川で女性の釣り大会が開催されるのはとても楽しみです。また、地元グルメも見逃せないのが福井県。おいしいものを食べながら、大会にぜひ参戦してみたいです」
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