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「ノースヒルズ」前田幸治代表「100年、150年と歴史を刻んでいきたい」【熱中オーナーズサロン】

2022年1月22日 06時00分

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ノースヒルズ・前田幸治代表

ノースヒルズ・前田幸治代表

 話題のオーナーに競馬や愛馬の話を聞く「熱中オーナーズサロン」。2022年の第1弾は、昨年のジャパンCで感動のフィナーレを飾ったコントレイルなど数多くの名馬を生産、所有するノースヒルズの前田幸治代表を直撃した。ノースヒルズの未来や現在の日本競馬界などについて語ってもらった。(聞き手・関俊彦)
 ―前田代表にとって2021年はどんな年でしたか
 前田代表「コントレイルのジャパンC優勝がやはり一番でしたね。ジャパンCは第1回から第5回まで東京競馬場で観戦しましたが、その時はこの先30年は日本馬は太刀打ちできないのではと思うほど衝撃を受けました。そこから40年、やっと自分の馬で勝てたという思いです」
 ―キズナ産駒の初G1制覇(エリザベス女王杯・アカイイト)もありました
 「とてもうれしいです。キズナやノースヒルズから輩出した種牡馬の産駒は自分の馬でなくても全て応援していますから。未勝利戦でも頑張ってほしいと思っています」
 ―コントレイルが引退し、次なる目標は
 「ノースヒルズは『チャレンジングスピリット』がモットー。さらに今年は『夢、やる気、絆~世界に通用する馬をつくろう~』をスローガンに掲げています。コントレイルがノースヒルズの最高傑作だと満足するようではいけません。コントレイルを超える良い馬をつくらないといけないと思ってます」
 ―具体的な計画は
 「1984年に新冠に本場を開場し、2017年には中期(当歳~1歳)育成を目的としたノースヒルズ清畠を開場しましたが、広い場所で伸び伸びと育てた方が強い馬づくりにつながると考えていますので、豊郷(日高町)でも中期育成をするために60ヘクタールの土地を購入しました。4月から着工予定で開場は3年後の予定です。新冠の本場が120ヘクタール、清畠が100ヘクタールでしたが、広さに余裕が生まれますから、本場の繁殖牝馬も60~70頭から100頭に増やす予定です。サンデー(サンデーサイレンス)の血が入っていない種馬もつくりたいですし、ディープインパクトの血が入った繁殖をどんどん海外につれて行きたいとも考えています」
 ―コントレイルは清畠の中期育成で育った1期生
 「コントレイルはたまたま1期生だっただけです。私は昔からイタリアのフェデリコ・テシオ氏(凱旋門賞を連覇したリボーなどを手掛けた馬産家)の本を読んでいます。テシオ氏は生まれた場所と育成場所を変える2元育成を提唱しました。私も環境を変えることで馬の精神力が強くなると考えています。それが本場での育成、中期育成、そして大山ヒルズ(鳥取県)での3元育成です。北海道と大山では環境が全く違いますからね。プロ野球選手が冬は沖縄とか暖かい場所で練習するのと同じで、寒さが厳しい北海道で本格的な育成をするのは理にかなっていないと思っています。その点、大山は氷点下になるのが年に数回ですから。標高300メートルの場所も心肺を鍛えるのに有効です」
 ―昨年凱旋門賞に挑戦したディープボンドのように海外進出にも積極的です
 「キズナのニエル賞やディープボンドのフォワ賞でトライアルは勝っていますが、やっぱりG1を勝ってこそ。ケンタッキーダービーも勝ちたいですし、ドバイワールドカップも2着(トランセンド)でしたから。世界中のホースマンが憧れるビッグタイトルを取って世界に名を広げたいです」
 ―前田代表が切り開いた道も多い
 「ブリーダーズカップターフ(トレイルブレイザー)や、アメリカの3冠レース全てに挑戦(ラニ)したのはわれわれが初めてでした。通年の夜間放牧を始めたのも日本では先駆けだったと思います。恐れることなく新しいことに挑戦しようと常に思っていますので、適性が合うと思えば、世界中に馬を連れて行きたいです」
 ―昨年はJRAの売り上げが18年ぶり3兆円を突破しました。今の日本競馬はどう見えますか
 「競馬そのものの盛り上がりを感じますね。地方競馬の勢いもすごいですから。コロナ禍でもインターネットで馬券を買えますし、競馬が愛されていると感じます。そういう中でノースヒルズのファンと言ってくださる方もたくさんいらして、とてもうれしく思っています」
【次ページ】前田代表は「ウマ娘」をどう考えている?
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