本文へ移動

【石川】北陸の郷土料理 再構築 シェフ4人 あえのことテーマに創作

2022年1月21日 05時00分 (1月21日 10時00分更新)
「日本を旅するダイニング」に参加した(右から)川嶋亨さん、砂山利治さん、浜多雄太さん、平田明珠さん=金沢市で 

「日本を旅するダイニング」に参加した(右から)川嶋亨さん、砂山利治さん、浜多雄太さん、平田明珠さん=金沢市で 

  • 「日本を旅するダイニング」に参加した(右から)川嶋亨さん、砂山利治さん、浜多雄太さん、平田明珠さん=金沢市で 
  • 北陸の食材を使い、九谷焼や輪島塗などの器に盛り付けられた料理=金沢市で

◇文化庁事業

 日本の食文化や伝統工芸を学んだ若手料理人が自分なりに郷土料理を再構築して発信する「日本を旅するダイニングin北陸」の報道発表会が二十日、金沢市の兼六園茶屋見城亭で開かれた。日本の伝統文化を国内外に発信する文化庁の事業「日本博」の一環。過去に三十五歳以下を対象にした料理大会で優秀な成績を挙げた石川、富山両県の若手四人が伝統料理をアレンジした創作料理で腕を振るった。 (高岡涼子)
 日本料理の一本杉川嶋(石川県七尾市)の川嶋亨オーナーシェフ(37)ら四人は昨年七月から、加賀れんこん農家や酒蔵、金箔(きんぱく)工房などを訪れ、北陸の食材や工芸、伝統文化について学んだ。その中でも特に印象的だったという奥能登の農耕儀礼「あえのこと」をテーマに、四人で一つのコース料理を仕上げた。
 海の幸と山の幸両方を御膳に供えるあえのことの習わしからヒントを得た魚料理「柳鰆(さわら) のとてまり」や、儀式の最後に振る舞われる鍋をフランス料理風にアレンジした「熊鍋」など九品が、九谷焼や輪島塗、富山ガラスの器に盛られ、披露された。
 フランス料理のレ・トネルぶどうの木(金沢市)の砂山利治シェフ(34)は「文化は人が創っていくんだなと実感できた。もっと世界に向けて発信していきたい」と手応えを語る。
 日本料理の浜多屋魚津駅前店hamadaya LABO(富山県魚津市)の浜多雄太料理長(37)は「伝統通りにできるのも武器だけれど、枠を破って新しいものを表現できたのも良い体験だった」と振り返る。
 昨年二月の東北編に続く第二弾として伝統工芸が根付き、食文化が豊かな北陸が舞台に選ばれた。昨年は新型コロナ禍でオンラインによるレシピの公開にとどまった。今回は二十一、二十二日に事前に応募があった市民らにコース料理を有料で振る舞うイベントが見城亭で開かれる。二月からは「旅するダイニング」のサイトで料理や料理人の思いを紹介する予定。
 イタリア料理のヴィラ・デラ・パーチェ(石川県七尾市)の平田明珠(めいじゅ)オーナーシェフ(36)は「今回学ぶことのできた北陸の文化や歴史を今後料理の中に落とし込んで行きたい」と意気込む。
 川嶋オーナーシェフは「先人たちが築いてきた郷土料理を残していくためにも、自分とは違うジャンルの料理人と交流できたことは糧になった」と話した。

関連キーワード

おすすめ情報