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<ウオッチ!大学入試> 個別試験のコロナ対策 受験機会確保へ各校が力

2022年1月19日 10時45分 (1月19日 13時59分更新)

昨年の国公立大2次試験の会場=2021年2月25日、名古屋市千種区の名古屋大で

 大学入学共通テストの本試験が終わった。今後は私立大の個別試験が次々と実施され、国公立大でも2次試験が始まる。年明けから新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、文部科学省の受験機会確保に向けた通知でさらなる対応に追われながらも、中部地方の各大学は、愛知県などに緊急事態宣言が出ていた前回の経験も踏まえた感染防止対策に力を入れている。(山本克也)

会場や時間 見直しも

 昨年は人文、経法学部の2次試験中止を出願締め切り直前に公表し、共通テストのみで合否判定した信州大(長野県)。今年はこうしたことがないよう、換気の面から会場や時間を見直した。例年同県松本市と東京都内で実施していた人文学部の2次試験は、今回は松本市のみに。試験時間が3時間に及び、学外の会場を借りての換気対策が取りにくいためだ。2会場を設ける経法学部は、教科選択制の試験の時間帯を二つから三つに増やし、会場に集まる受験生の数を減らす。同大の担当者は「受験機会を失わないよう、前回の件を学内で総括し検討した。万全な対策を講じて実施したい」と話した。
 中部の大学で最大級の約3万5000人が受験する名城大(名古屋市)は昨年同様、非接触式の検温器を建物の入り口に設置。中京大(同市)や富山大(富山市)では、受験生が各自で机や椅子などを拭けるよう、携帯用のウエットティッシュを配布する。

席の間隔広げ 換気こまめに

 昨年の入試は、11都府県に2度目の緊急事態宣言が出た中で実施され、受験生のワクチン接種も始まっていなかった。しかし文科省によると、入試によるコロナの集団感染は確認されていない。
 文科省が感染症の専門家らと協議して示したガイドラインでは、入試会場の衛生管理態勢に関して「座席間の間隔はなるべく1メートル程度を確保」「手指消毒用のアルコール製剤の準備」「試験前日の机や椅子の消毒」「可能な限り換気の頻度を多くする」「終了時には受験生を一斉に退出させない」―といった対応を各大学に要請。受験生には「試験前に体温を測り、体調の変化の有無を確認する」「鼻まで覆うようきちんとマスクを着用」「昼食は持参し自席で」―などを課している。多くの大学がこれに沿った形で、前回同様の対策の下に実施する。

最新情報 HPで確認を

 入試会場の地域などに今後緊急事態宣言が出されたり、大学内でクラスターが出たりした場合はどう対応するのか。本紙が中部9県の主な国公私立大15校に尋ねたところ、14校が「対策を講じた上で可能な限り実施する方向」とし、「直近の状況を見ながら対応したい」(南山大)との回答もあった。受験する大学の最新情報を、ホームページなどで確認しておく必要がある。

当日の体調不良 追試験や日程振り替え


 受験生が個別試験の当日朝までに体調不良を訴えたり、新型コロナに感染したりした場合、大学側はどう対応するのか。
 中部9県の主な国公立大は追試験を予定しているが、一部学部では大学入学共通テストの成績で合否を判定する。一方、私立大の多くは多様な入試日程を設けており、別日程へ振り替える。試験中に具合が悪くなった場合は、本人の体調を見ながら、各大学はそれぞれの規定に沿って別室での受験継続か追試験、別日程への振り替えを提示する。
 名古屋市立大は、体調不良などで試験が受けられなくなった受験生に対し、医学部以外は出願書類や共通テストの成績で審査を実施。医学部では総合面接試験をする。南山大(名古屋市)は、申請により共通テストの成績を用いて合否判定をする。
 オミクロン株の濃厚接触者については、文部科学省は当初、受験を認めない旨をガイドラインで示したが、他の株の濃厚接触者と同様に「無症状で陰性」「電車やバスなどを利用しない」「別室での受験」を条件に認めるよう見直した。多くの大学がこれに沿って実施する。
 新型コロナの影響で共通テストを本試験、追試験とも受けられなかった受験生に対し、文科省は11日、個別試験だけで合否の判定ができるよう全国の大学に通知した。

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