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「水中に葉 細長い糸状」 絶滅危惧ゲンゴロウ 産卵条件は…

2022年1月19日 05時00分 (1月19日 10時46分更新)
絶滅危惧種のヒメケシゲンゴロウ=県ふれあい昆虫館提供

絶滅危惧種のヒメケシゲンゴロウ=県ふれあい昆虫館提供

  • 絶滅危惧種のヒメケシゲンゴロウ=県ふれあい昆虫館提供
  • ヒメケシゲンゴロウの産卵環境を発見した学芸員ら=白山市八幡町で

昆虫館学芸員 明らかに

 白山市八幡町の県ふれあい昆虫館の学芸員が、絶滅危惧種の水生昆虫ヒメケシゲンゴロウが産卵する環境条件を、飼育個体の観察から明らかにした。渡部晃平学芸員(35)は「卵を産む環境が分かることで、種の保全や調査の指標になる」と期待した。
 ヒメケシゲンゴロウは体長四・三〜五ミリ。背面は暗い黄赤褐色で光沢がある。国内では本州、四国、九州に局所的に分布している。これまでは、水田などに生育する藻の一種シャジクモでのみ産卵を確認していたが、金魚など観賞魚の水槽によく用いられるマツモでの産卵を今回新たに確認した。二つの植物の共通点から、葉が水の中にあり、細長い糸状の葉であることが産卵をする環境に必要だと示した。
 昨年六月から十一月に、同館でヒメケシゲンゴロウの展示を行っており、学芸員ら五人が交代で飼育していたところ幼虫を発見。詳しく調べたところ、マツモへの産卵を確認した。ヒメケシゲンゴロウは肉食で、餌を切らすと共食いをする。渡部学芸員は「餌を切らしていたら幼虫も食べられ、発見できなかった。今まで培った飼育技術や職員らの協力が発見につながった」と話した。
 論文は昨年十二月に出版された日本甲虫学会の学会誌「さやばねニューシリーズ」に掲載された(青山尚樹)

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