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コロナ禍、癒やす介助犬 ふさぎがちな心に明かり

2022年1月15日 16時00分 (1月15日 16時00分更新)

陽光を浴び、散歩中に介助犬のケビンとコミュニケーションを取る丹羽佐智枝さん=名古屋市中川区で

 新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、基礎疾患のある人たちにとって、暮らしの手助けをする介助犬が心のよりどころになっている。身の回りの世話だけではなく、介助犬と時を過ごして信頼関係を築くことが、ふさぎがちな心に明かりをともしている。 (木戸佑)
 「ケビンとの生活を楽しんでいる」
 難病の「多発性硬化症」を患い、車いすで生活する会社員丹羽佐智枝さん(53)=名古屋市=は、介助犬の「ケビン」と過ごして四年がたつ。自宅や勤務先の不動産関連会社で物を拾ったり、書類運びや車いすのステップの上げ下げをしたりしてもらっている。
 持病による脱力感などの体調不良で毎年のように入院していたが、ケビンと暮らすようになってから入院したことはない。「餌やりやブラッシング、体を動かすことが毎日のルーティンとなり、生活リズムが整った」と話す。
 だが、基礎疾患のある人はコロナに感染すると重症化しやすいため、生活が大きく変化。在宅勤務になり、出掛けることが少なくなった。それでも、ケビンの世話を続けることで「家の中でも楽しく過ごし、体調を崩さずに過ごせている」といい、「今はなかなか人に会えないが、コロナが落ち着いたら、たくさんの人に介助犬の良さを広めたい」と笑顔を見せた。
 日本介助犬協会(横浜市)によると、多くの介助犬使用者は基礎疾患があり、コロナの感染拡大当初は家に引きこもったり、ワクチンを打つか迷ったりして不安になる人もいた。だが、コロナ禍で心身の調子を崩さず、生活を送れているのは介助犬のおかげだと話す人が多いという。
 愛知県長久手市などで介助犬の訓練を行う同協会の水上言(こと)訓練センター長(49)は「身体的な補助だけでなく、心も癒やす介助犬のさらなる可能性を感じる」と話している。

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