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”絶対王者”内村航平が引退会見「ありがとうとかそんな軽い言葉じゃ感謝伝えられない」体操への思い語る

2022年1月14日 17時40分

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現役引退について記者会見する内村航平

現役引退について記者会見する内村航平

 体操界の“絶対王者”が、競技生活に別れを告げた。体操男子で五輪4大会に出場し、個人総合2連覇、世界選手権でも前人未到の6連覇を遂げた内村航平(33)=ジョイカル=が14日、東京都内で引退会見に臨み、心境を語った。
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 スーツ姿で会見に臨んだ内村は、晴れ晴れとした表情を浮かべていた。「ただ『引退するんだな』みたいな感じ。実感は今のところない。実際はよく分かっていない、というのが今一番の心境」と素直に胸中を明かした。
 引退を決めたのは昨年10月の世界選手権(北九州市)前だ。練習を続けていく中で「(体が)しんど過ぎた。このままだと先が見えない」と痛感。2024年パリ五輪も目指すつもりだったが、体も気持ちもついてこない感覚があった。「日本代表として世界一の練習が積めなくなった。自分の中で諦めではないけれど、もうきついな、もう世界一の練習をやるのは難しいな、と思った。そうなると引退かな、と」
 五輪は個人総合で12年ロンドン、16年リオデジャネイロの2大会を連覇したが、個人種目・鉄棒で出場した自国開催の昨夏は予選落ち。栄光と挫折。両方を味わったからこそ、後輩たちに伝えられることがあるはずだと、信じている。特にリオから東京五輪までの5年間は、実業団を離れて体操界では異例のプロ選手となり、結果を出し続けることと競技自体の価値向上にも努めてきた。
 3歳から始まった競技人生。「ありがとうとかそんな軽い言葉じゃ、感謝を伝えられない」と体操への思いを語る。
 「体操で内村航平がつくられた。人間性もそうだし、結果も残した。感謝の気持ちを返していかないと。体操に対して、世界で僕が一番知っている状態にしたいので、ずっと勉強し続けたい。極めるとかの次元より、もっと上のところへいく」
 エキシビション形式での引退試合も企画し、3月12日に東京体育館で開催する。「最後に6種目をやることで、東京五輪代表になるより苦しいことをしないといけないのか、とちょっと憂鬱(ゆううつ)。だけどそこまでしっかりやりきろうかな、と。僕の演技としては最後になるけど、人生で考えるとそこがスタートでもある。次につながる舞台にしたい」。競技者・内村ではない、人間・内村の新たな人生への第一歩となる。
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 ▼内村航平(うちむら・こうへい) 1989年1月3日生まれ、長崎県諫早市出身の33歳。162センチ、52キロ。日体大出、ジョイカル所属。個人総合で2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪金メダル、団体総合でリオ五輪金メダル獲得。コナミスポーツを経て、16年12月から日本体操界初のプロ選手となった。

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