大竹しのぶ、共演者亡くす悲しみ乗り越え「ピアフ」5演目「演じることで自分に勇気をもらえる」
2022年1月13日 19時06分
女優の大竹しのぶ(64)が愛と別れと歌に彩られた波瀾(はらん)万丈の人生を送った“シャンソンの女王”エディット・ピアフを演じる人気舞台「ピアフ」(パム・ジェムス作、栗山民也演出)の5演目の製作発表が13日、東京都内であった。初演から11年、大竹は信頼した共演者を亡くす悲しみがあり、今も「愛の讃歌」に励まされるなどピアフが重なる。「究極の愛を見せつける」との言葉が2人の合唱のように聞こえた。
「ピアフ」は2011、13、16、18年に上演され今回が4年ぶり5演目となる。「ピアフ」は大竹にピアフが乗り移ったかのような情感のこもった演技と歌唱で称賛を浴び、各演劇賞も得て代表作となった。その一方、大竹のその時々の死別の悲しみにもリンクしている。
初演以来の共演者で作中、パリの路上で歌う貧しい少女の才能を見いだし、ピアフ(小さな雀の愛称)と名付けてナイトクラブで歌わせたオーナー役でおなじみの辻萬長(かずなが)さんが昨年8月、77歳で腎盂(じんう)がんで死去した。
辻さんについて聞くと大竹の声が強くなった。「バンチョウさん(愛称)はすごい存在でした。あの声がお芝居の中で響くことがどれだけ大きなものであったかと仲間と悲しみ合いました」という。辻さんは「私に『この作品をずっと続けろ』」と言ってくれ、「『俺が足腰弱くなっても車いすで出るから』と言っていた。(死が)信じられない」としのんだ。
初演の際の会見では20代の「好きな人がいなくなった時」に、「シャワーを浴びながら大きな声で『愛の讃歌』を歌って助けられた」と明かした。ピアフ作詞の「もしもあなたが死んでもおそれはしない。私だって死ぬから」を信じることができたという。大竹は当時、夫のTBSディレクターの服部晴治さんと死別している。
12年12月5日、翌年の再演の製作発表の日の未明に親友の歌舞伎俳優中村勘三郎さんが57歳で死去。前日に入院先に駆け付けた大竹はみとってから会見に出席し、気丈に勘三郎さんや再演への思いを語った。さらに18年の公演は母を亡くした直後となった。
大竹は13日の会見で「別れは誰にもあること」と話した。ただ年齢を重ねた今も「愛の讃歌」を歌うと「涙が流れ、純粋な気持ちになる。『ピアフ』を演じることで自分に勇気をもらえる」と明かした。「ピアフ」と「愛の讃歌」が大竹の人生を支えているのは間違いない。
◇
製作発表には初演以来、少女時代からのピアフの親友トワーヌを演じ、大竹が「信頼できる同志」という梅沢昌代(68)のほか、新たに参加しピアフと愛し合うマルセル役の中河内雅貴(36)、イヴ・モンタン役の竹内將人(27)、テオ・サラポ役の山崎大輝(26)も登壇した。
東京公演は2月24日~3月18日、日比谷シアタークリエで。
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