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クズ 宝達の水の恵み 町特産 寒の時季、手作業

2022年1月12日 05時00分 (1月12日 10時44分更新)

クズ根から搾り出したでんぷんを袋に入れてこすくず粉作り=宝達志水町の宝達葛会館で

 宝達志水町特産のくず粉「宝達葛(くず)」作りが十一日、同町宝達の宝達葛会館で始まった。きめ細かに仕上がる寒の時季に、宝達山の伏流水を用い、昔ながらの手作業で行う。(松村裕子)
 宝達葛生産友の会の地元男性四人が、九州産クズ根を機械で砕き、水をかけてでんぷんを溶かし、手でもんだり足で踏んだりして、でんぷんを搾り出した。町が購入した新しい木おけや竹製の巻きすを用い、同じクズ根で何度も搾る作業を繰り返した。おけにたまった茶色の搾り汁を袋でこし二日おいてでんぷんを沈殿させ、上ずみをのぞいて、袋でこす工程を繰り返すと、白くなる。この作業は二月末ごろまで続き、約二カ月かけて自然乾燥させる。
 四トンのクズ根から三百五十キロのくず粉を作る。食欲不振に効くとされ、くず湯や菓子の材料になる。四月下旬から町内や金沢市の菓子店などに販売。町のふるさと納税の返礼品にもなっている。佐藤勝治会長(78)は「宝達山の水がいいのが自慢。伝統を守っていくため頑張りたい」と話した。
 宝達葛は天正十二(一五八四)年に宝達山が金山として開かれて以降、鉱員が健康管理のため自生のクズで作ったのが始まりとされる。

宝達葛(手前右)を砕いてふるいにかける会員=宝達志水町の宝達葛会館で

くず湯も製造 女性の会作業「羽咋・道の駅などで販売」

 宝達葛を使い、お湯をかけるとすぐ食べられる「くず湯」を作る地元女性の「くず葉会」は十一日、宝達葛会館の加工場で、今年の作業を開始した。
 五人が宝達葛を細かく砕き、砂糖などを混ぜて、三十五グラム入り小袋に詰めた。生産友の会から原料を購入し、週一回、年中生産しており、今年も三百キロを作る。町のふるさと納税の返礼品になるほか、町内のスーパーや羽咋市の道の駅で販売されている。川場康子代表(73)は「今の時季、体が温まる。子どもにも食べやすい」と利用を促した。

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