投球の肘の角度はなぜ90度がいい?
2022年1月12日 05時00分
【質問】中学硬式のピッチャーです。投げるとき、肘の角度は90度がいいと書いてありました。それよりも上あるいは下の場合はどうなるのですか。 (東京都江戸川区 匿名=中2)
【答え】ことし最初の白球教室です。たしかに、バックスイングから踏み出した足が着地したときの肘の角度は90度が理想とされています。いわゆるトップで肘がつくるL字形は90度がいいということですが、それ以下でも全く問題はなく、むしろそれぐらいがいいというプロの投手コーチもいます。
ボクシングを考えてみてください。相手を殴るのに90度よりも小さい角度で近づいた方が強いパンチが出せます。逆に90度以上にすると、アーム式になりパンチは弱くなるでしょう。90度がいいというのは、要するに、トップでは肘を伸ばしてはいけないということなのです。
いい投球フォームは、肘をできるだけ高い位置にすることになります。肘が高いと、肩関節がスムーズに回転し角度のついた強いボールを投げることができます。角度のあるボールは打者が打ちづらくなります。ピッチング練習では肘の高さを意識してください。肩のラインでL字形を作り、腕振りでは肘が耳の高さくらいを通過するといいでしょう。
肘は90度かそれ以下を目指してください。角度が90度以上のアーム式はパワーのある外国人に多く見られますが、コントロールがつきにくく、故障もしやすいという欠点があります。打者に早くボールを見せるので、打者側からすると打ちやすいともいわれています。(慶大野球部元監督)
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