日本のお家芸・平泳ぎに18歳新星! わずか2年で全国制覇の愛知高3年・松田藍青 いざ24年パリへ
2022年1月12日 06時00分
高校競泳界に現れた新星が、次は世界を驚かせる/!!/ 愛知高3年の松田藍青(あいせい、18)は昨夏の全国高校総体(インターハイ)の男子100メートル平泳ぎを制した実力者。中学までは全国大会と無縁だったが、平泳ぎに転向してわずか2年で全国制覇を果たした期待のホープだ。今春からは早大に進み、日本のお家芸と言える平泳ぎで2024年パリ五輪出場を目指す。
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昨年8月のインターハイ。高校競泳界の新星が会場を沸かせた。松田が平泳ぎの男子100メートルで優勝し、同200メートルでも2位に入った。「200メートルよりも100メートルに合わせて調整していた。タッチして電光掲示板を見た時にはうれしく言葉にならなかった」と振り返りながら笑顔を見せた。
中学までは全国とは無縁の存在だった。中学3年時には自由形の400メートルと1600メートルで愛知県3位に入ったが全国大会への出場はかなわず。愛知高に進学したのも水泳だけでなく勉学との両立を図るためだった。
転機は高校入学してすぐの春。メドレーリレーで平泳ぎを泳ぐ選手を部内で選抜するために100メートル平泳ぎで大会に出場した。自由形の長距離を専門にしていたが大会では1分4秒台を記録。「得意な種目ではなかったけど『意外に速いな』ってなって…。自由形に未練はなかった」とそこから平泳ぎに本格的に転向した。
高校2年生までの1年間でタイムを一気に3秒縮めると「水泳に対する意欲もどんどん上がっていった」。昨夏のインターハイでは自己ベストとなる1分0秒99をマークした。転向から2年での全国優勝に、芳賀達也監督(46)も「強豪校では専門を変えること自体なかなかない。水に対する感覚や持っていたセンスは元々いいものがあった」と能力の高さに驚く。
昨年6月にはジャパンオープンに出場し、平泳ぎ100メートル予選で高校生ではトップとなる全体17位に入った。国内トップクラスのスイマーたちと同じ大会に出たことで「飛び込みのレベルが全然違った」と課題を認識しつつも「0秒台に入るとコンマレベルでしか記録も伸びないと思う。上達していきたい」とモチベーションは高まった。
多くの大学から勧誘があった中、競技に集中しやすい環境を重視して早大に進む。「全く意識してなかった」と言う20歳で迎える2024年のパリ五輪出場も夢ではない。「大学では1年生の時に100メートルでインカレの決勝に出るのが目標。五輪派遣記録を突破して2年生では優勝がしたい」と力を込める。夢の舞台に向け、春から新天地でさらに技を磨く。
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▼松田藍青(まつだ・あいせい) 2003年7月16日生まれ、名古屋市昭和区出身の18歳。174センチ、72キロ。5歳の時にコナミスポーツクラブいりなかで水泳を始め、駒方中3年時には愛知中学総体で自由形の男子400メートルと同1500メートルで3位。愛知高3年の全国高校総体では平泳ぎ100メートルで優勝、同200メートルで準優勝した。
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