【Dr.'Sサロン】医療とデジタル活用
2022年1月11日 05時00分 (1月11日 12時14分更新)
昨年十一月、中日新聞・東京新聞生活部主催の認知症予防WEBセミナーに登壇しました。百人を超える人が視聴し、手応えがありました。最近は医学会の講演もオンラインが主流。コロナ禍後もこの流れは変わらないでしょう。
医療分野のデジタル化は日進月歩です。どんな病気を対象とするかといった課題はありますが、遠隔で診察をするオンライン診療も徐々に増えています。
私が院長を務めるクリニックはカルテを全てデジタル化しています。ホームページからの予約時には、本人が病気の経過を入力できるようにしていて、これを基にコンピューターが病名を十ほど提案する仕組みも。いわゆる「人工知能(AI)診断」ははずれることもあるので当面は医師が必要ですが、便利なのは間違いありません。エックス線撮影や心電図、血液検査などのデータも全部デジタルで管理しています。
認知症の分野では、行方が分からない人を衛星利用測位システム(GPS)で捜す技術が活用されているほか、顔認証ソフトで表情の変化を見分けて診断する研究が進みます。ほかにも「ダビンチ」というロボットを使って、離れた場所で医師が執刀する遠隔手術の実験も行われています。
われわれは...
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