<スポーツの転機>(4)eスポーツの可能性
2022年1月5日 05時00分 (1月6日 09時18分更新)
画面上のスタジアムに映ったプロ野球中日の「福留孝介」が、DeNAの「大貫晋一」が投げた149キロの直球をライトスタンドに放り込んだ。昨年12月に開幕したeスポーツ大会「eBASEBALL プロスピA(エース)リーグ」。日本野球機構と共催する「コナミデジタルエンタテインメント」(東京)の社員で、大会プロデューサーの村井潤さん(46)は「球団愛を持ったファンが熱く応援できる大会」と強調した。
12球団の選手が実名で登場するモバイルゲーム「プロ野球スピリッツA」(プロスピA)で、3人一組の各球団がセ、パ両リーグに分かれて戦う。リーグ覇者同士の「e日本シリーズ」もあり、全試合がインターネットで配信される。
優勝チームには賞金が支払われ、受け取った球団は、それを原資に食事付き観戦チケットを企画するなどしてファンに還元する。ロッテ代表として出場した大学生伊藤信義さん(21)は「プロスピで、野球に初めて関心を持った知人もいる」。現実のプロ野球との好循環が起きている。
新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要が追い風となり、プロスピAのダウンロード数は2900万を突破。今大会の予選には、村井さんが「想...
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