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質の高いショーだったが、うねりのような期待感なかった 紅白歌合戦視聴率、過去最低の34.3%

2022年1月3日 04時00分

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第72回NHK紅白歌合戦のフィナーレ

第72回NHK紅白歌合戦のフィナーレ

 昨年おおみそかの「第72回NHK紅白歌合戦」の視聴率(総合テレビ)が2日、ビデオリサーチから発表された。評価の目安となる後半の関東地区の第2部(午後9時~同11時45分)は34・3%で、2部制となった1989年以降で過去最低。同社が調査を始めた62年以降でも最低となった。コロナ禍の影響もあって2年ぶりに視聴率が回復したとみられる前年より6ポイントも減。“聖域なき見直し”をうたうNHKよ、どうする!?
 多くの人が視聴し、愛される放送番組を「国民的番組」と呼んだものだった。かつて紅白歌合戦といえば誰もが認める国民的番組だった。2日に発表された今回の紅白視聴率は総合テレビに限ったもので、他の視聴方法で楽しんだ人や、録画された視聴率は明らかになっていないとはいえ、30%台半ばでは国民的とはいえない。
 今回、NHKは紅白を時代に追いつかせようと変革を試みた。「カラフル」というテーマは色彩だけでなく、社会におけるさまざまな多様性を認めようというもの。テーマがこれほど明確に企画や出場者、演出などにより表現されたこともないと感じた。ステージを彩る花々が自然の美しさとそれを守ることの大切さを伝える。YOASOBIと小学生男女5人組ミドリーズの「ツバメ」は、さまざまな人が手を取り合い笑い合える日が来ることを願う。まふまふが、生きづらさに向き合った「命に嫌われている。」の熱唱に息をのむ。
 紅白関係なく芸能人2人とアナウンサーが3人そろって「司会」として進行するのも悪くなかった。一部に歌唱をかすませるにぎやかし企画はあった。だが、大筋で歌の力を最大限伝える、という意図は感じられた。
 「低視聴率を指摘しながら褒めてる」との声が聞こえてきそうだ。そう、質の高いショーだったと思う。ただ、放送を前に、「今年の紅白のここが楽しみ」「必ず見たい」といったうねりのような期待感を視聴者が持っていたかといえばノーだ。「今日もマスクか」。「オミクロン株は…」。昨年抱えていたそんな思いと紅白の視聴率がリンクしているように思えてならない。

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