実践指定校 3校の取り組みは

2020年2月20日 13時35分 (5月27日 05時18分更新)
 NIE実践指定校として、県内の小中学校や高校が授業に新聞を教材として活用している。なごや東地域の3校の取り組みを紹介する。(平木友見子、吉本章紀)

SDGs理解にコラム活用 豊明・星城中

新聞記事のコラムをSDGsに活用する近藤教諭(前列左)と生徒たち=愛知県豊明市の星城中で

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の理念を実践する「持続可能な開発のための教育(ESD)」を本年度から各学年で行っている。
 2年生は58日間毎日、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」を意識しながら、新聞コラムを読んで感想を書きためた。それらを「SDGs17」のグローバル目標ごとに分類。各班で課題解決のキーワードを探して提言を行い、みんなで実現するための課題を掘り下げて考えた。
 日韓関係や事件事故のコラムを読んだ生徒は、「住み続けられるまちづくり」の目標達成に、助け合いがキーワードになると考え、安心安全のため正確な情報の共有ができる相談の場が必要だと提言した。
 近藤英章教諭(53)は「新聞を入り口に想像力の幅が広がり、社会に興味を持つようになった」と手応えを感じていた。

はがき新聞 生徒が個性発揮 尾張旭・旭中

はがき新聞を使った授業を行っている彦田教諭=愛知県尾張旭市旭中で

 生徒たちが2018年の年末、翌年の改元に合わせて元号をテーマにしたはがきサイズの「はがき新聞」に取り組んだ。新元号発表を報道する4月1日夕刊または2日朝刊をイメージした1段目に始まり、「平成」を生きた保護者らへの取材や「平成」の振り返りを3段にまとめている。
 担当の彦田泰輔教諭(43)は8年ほど前から授業に「はがき新聞」を導入。「コンパクトで手軽にできる。同じ学年でも最初のころから1年たった後を比べると、まとめる力やレイアウトの能力がついていくのがよくわかる」と長所を語る。
 マス目に従って文字を並べる生徒もいれば、マス目を無視したレイアウトでイラストや色、フォントに工夫を凝らす生徒も。学級通信で保護者にも発信する。彦田教諭は「『はがき新聞』だと、照れくさいことでも書くことができ、子どもたちの本音を引き出せる。子どもも教員も楽しめる」と語った。

「言葉の広場」で語彙力向上 日進・西小

記事から難しい言葉を抽出し「言葉の広場」を作った曽我教諭=愛知県日進市の西小で

 3、4人の班に分かれた児童たちは、話し合いながら「虐待」や「トランプ大統領」など関心のあるテーマを決め、関連の記事を集めた。切り抜いた記事にそれぞれコメントと見出しを付けて1枚の大きな紙にまとめ、社会に提案する文章も考えた。
 「教育」をテーマにした班は、「未来はもっと楽しい教育 教員 学校生活」と見出しをつけ、他校との交流学習を提案した。
 記事を読む中で分からない単語は、「言葉の広場カード」に書き込み、読みや意味を辞書で調べて、語彙(ごい)力も付けた。みんなで集めて教室の壁に張り出したカードは70枚になった。
 前年度からNIEに取り組む曽我弾教諭(43)は「いろいろな記事があり、取捨選択できるので意欲的な学習に結び付けやすい。社会と向き合い、自分の意見を持てたことが成果だ」と話した。
(2月16日付 中日新聞朝刊なごや東版より)

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