最前線はいま<4> NIEコーディネーター 佐野恵子さん

2020年5月5日 12時32分 (5月27日 05時18分更新)

■記事切り抜き 家族の宝に

親と子が思いやりを持って過ごすための提案をする佐野さん=名古屋市の中日新聞本社で

 学校の休校が長期化し、多くの子どもたちがストレスを抱えている。自宅で家族と過ごす時間が長くなる中、親と子が、互いに思いやりを持って過ごすにはどうすればいいのだろう。五日の「こどもの日」に合わせ、小中学校の元校長で、中日新聞NIEコーディネーターの佐野恵子さん(61)に聞いた。 (聞き手・形田怜央菜)
-不安な状況が続く中、心に余裕がなくなり家庭内でイライラしてしまうことも。前向きに生きる手掛かりはあるでしょうか。
 学校の「帰りの会」では、その日見つけた仲間の良いところを発表しあう時間があります。これを、家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。
 洗濯物をたたんでくれた、ごみを出してくれた。ささいなことを「当たり前」とせず、少しの行動で、互いに幸せな気持ちで過ごせるようになります。今日のうれしかったことでもいいかもしれません。寝る前や夕食時など、話し合う時間を少しでも設けてみては。
 「ありがとう」の言葉が持つ力強さも、お伝えしたいです。感謝の言葉を言い合うことで、「自分が誰かの役に立っている」と感じることができます。不安な状況が続くストレスを連鎖させないためにも、子どもの自己有用感を高めてあげてください。
-今は外で自由に遊ぶこともままなりません。
 散歩をしながら、何か自然のものを発見してはいかがでしょうか。ダンゴムシやアリなど小さな生きものが道路の片隅にいたり、タンポポが茎を伸ばしていたり。普段なら気にしない現象をじっくり眺めることで、新しい発見があるかもしれません。
 マスク着用や社会的距離の確保など、感染対策をして出掛けてくださいね。
 -新聞を使って家庭でできることはありますか。
 新聞を読み、読解力を高めるチャンスです。とはいえ、大人が一方的に「読みなさい」と指示するだけでは、子どもはなかなか読みません。ぜひ大人が率先して、新聞を読む姿を子どもに見せてあげてください。記事の内容は、会話のきっかけにもなります。
 家族で切り抜きスクラップ帳を作ってみるのもおすすめです。その日気になった記事をスクラップし、感想を添える。毎日が大変なら、交換ノートのように順番に回していくのでもいいでしょう。将来、家族の宝物になるのは間違いありません。
 中日新聞NIE事務局では、新聞記事を使った「新聞切り抜き作品」の作り方を説明した動画を、ホームページで公開中です。ぜひ参考にしてみてください。
 皆さん、それぞれの立場で、できることを精いっぱいやってらっしゃると思います。厳然とした状況ですが、この機会だからこそ、得られる何かがあればと願っています。
(5月5日付 中日新聞朝刊岐阜総合版より)

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