<来月はコレだ!船蝶会釣りもの予報> 1月のオススメを船長に聞く
2021年12月29日 05時00分
毎月最終水曜日にお届けする「船蝶会釣りもの予報」。今回は1月に向けてです。昨年に引き続きコロナ禍に悩まされた年ではありましたが、現在は幾分か感染者数も抑えられ、少し落ち着いた状況で新年を迎えられそうです。まだまだ感染防止対策は必要ですが、明るい年になるよう願います。初釣りはターゲットは何であれ、めでたくえびす顔で迎えたいもの。所属船宿、各エリアの船長にイチオシを聞いたので、釣行の際の参考にどうぞ。
【千葉】アカムツ
◆銚子犬若港(千葉・銚子市)孝進丸
千葉地区は銚子犬若港「孝進丸」大川文博船長。夏からヒラメがロングランの銚子エリア。新年からは人気ターゲットのアカムツが開幕するとあって、楽しみにしているファンは多い。
「初釣りは3日から。ヒラメのいる場所とは全然違うから、出船してみないと模様は分からないけど、例年並みに釣れてくれればいいなと思います」と船長。
釣り場は航程1時間半〜2時間の犬吠埼沖で水深は150〜300メートル前後。針数は2本までと規定があり、道糸はPE4号以下を厳守したい。これをそろえないとオマツリの原因になるからだ。
アカムツはリピーターが多そうですね。
「そうですね。人気の理由は、おいしいからが一番だけど、なかなか釣趣も奥が深いのでハマる人が続出してます」
孝進丸は文博船長と父親の進さんの2隻体制。引き続きヒラメも狙うという。
「ヤリイカも群れが来たら出船しますよ」と船長。イカの動向も気になるところで、年明けの銚子は目が離せない。何せ厳寒期なので暖かい格好で乗り込もう。
なお同港「武丸」、隣の外川港「三浦丸」も1月からアカムツを狙う。
【茨城】ヤリイカ
◆鹿島新港(茨城)桜井丸
茨城地区は鹿島新港「桜井丸」の桜井正雄船長。ヒラメや一つテンヤマダイ、ルアー青物など多彩なターゲットの船宿。年明けはパラソル級ヤリイカのシーズン到来ですね。
「最大で60センチのジャンボサイズが狙える。正月は4日からスタートですが、もう大勢予約が入っているので期待したいところです」
釣り場はどのあたり?
「最初は南の方、1時間ぐらい走ります。この時期の水深は150メートルぐらいかな。暖かくなると水深60、70メートルほどの浅場へと移ります」
仕掛けは?
「プラヅノ11センチ中心に14センチも。数は7本も10本もと欲張らないで、5本で十分。手返しを早くしてと案内しています」
布巻きスッテを1本交ぜるのも効果的だそう。
例年だと4月末から連休ぐらいまで狙える鹿島沖ヤリイカ。何せ乗ると良型中心なだけに「ズシーン!」とくる重量感がたまらない。シケが多い時季なので海況のいい日を選んで試してほしい。
【横須賀】スルメ&ヤリイカ
◆長井漆山港(神奈川・横須賀)光三丸
横須賀地区は長井漆山港「光三丸」の関根雄志船長。何てったってイカ釣り一筋の船宿。新年に向け「とにかくウチは沖イカで行くしかない。看板なんです」と力強く話した。光三丸は12月22日から本命のスルメ&ヤリイカへ出船再開。竿頭は同日51杯、23日52杯、25日22杯とまずまずの釣果を収め始めている。
今年は苦難の連続だった。夏ごろから沖イカの釣果がガクリと落ち始め、9月に入ると型が見られない日も。仕方なく光三丸はカワハギやアオリ、マルイカなどへ出船してピンチをしのぎ、ようやく模様が出始めた。「スルメよ、ヤリよ、どうか回ってきてくれ!」というファンと船長の切実な願いが通じたのか?
「海の環境が変わってきているのは確かだけど、イカが釣れなくなったはっきりとした原因は分からない。それでも、長年のカンで沖イカが釣れるポイントに連れて行きます」との関根船長の言葉を信じ、1月は光三丸で勝負だ!
【湘南・静岡】アマダイ&マダイ五目
◆平塚港(神奈川・湘南)庄治郎丸
湘南地区は平塚港「庄治郎丸」の大堀耕史船長。
秋冬の人気ターゲット、アマダイがもっか好況です!
「すでに50センチオーバーも出ていますよ」
トップでもツ抜けはなかなかできない高級魚。簡単に数が釣れないので、ハードルが高そうですが…。
「決して難しい釣り物ではないんですよ。LTに付け餌という単純な仕掛けはビギナーにもオススメです」
貴重なアマダイを確実に手にするにはどうすればいいでしょうか?
「餌を小まめにチェックすることです。それと小さなアタリも見逃さずに。決して竿先から目を離してはだめ」
バラさずにゲットしたいです!
「取り込みもシンプルなんですよ。アタリがあったら10メートルくらい手巻きで巻いて、その後は電動でガーッと巻いてしまえばOK」
「どうやっても、うまく釣れないなぁ…」と思ったら、迷わず船長にアドバイスをもらおう!
◆御前崎港(静岡)増福丸
静岡地区は御前崎港「増福丸」の増田久雄船長。
このところシケ続きでなかなか出船できなかったが、マダイ五目が好調。初釣りも赤いマダイが交じるとクーラーの中は一気に華やぐだろう。
「黒潮の影響で、沖の海水温が18〜19度と高い状態が続いてるから、まだしばらくいけそう」
それは、うれしいですね。メインの釣り場は?
「それほど遠くない。御前崎港から10〜30分で着くよ。潮がよければ3キロサイズも十分狙える」
幸先のいいスタートを切りたいので、ぜひ本命をゲットしたいです!
「竿頭になる上手な人は、小まめな誘いをとても大事にしている。もちろん餌を付けたり、竿の扱いには慣れも必要。メンタル面では、すぐに諦めないことが大切だね」
本命以外にはイサキ、ワラサ、スマガツオ、メイチダイ、サバなどおいしい魚ばかりでしかも良型が多い。マダイに振られてもお土産は何とかなるだろう。海水温が例年くらいに、ぐっと下がったらリクエストの多いアマダイも狙えるようになる。
◆おいしくて大人気
何はともあれ、赤い色の魚はどれも美味。マダイ、キンメ、オニカサゴ、アマダイ…どれも食通アングラー垂ぜんのターゲットだ。その中でも、ここ数年トップクラスの人気を誇るのがアカムツではないだろうか。2014年にテニスの全米オープンで準優勝した錦織圭選手が帰国後、「ノドグロ(日本海エリアでの呼称)が食べたい」と語ったことで一気にその名が全国に知れ渡った。
錦織選手をも魅了する、そのお味は脂が乗っているのにしつこくなく上品。独特のうまみもあり、誰もが認めるウマさだ。お値段はお高く、超のつく高級魚だ。
料理は、お刺し身や煮付けがポピュラーだがシンプルな塩焼きも最高! 仕上げはレモンなどかんきつ類を搾って仕上げれば、なおよろし。
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