料理研究家 関富子さん(「和食料理人」関連)

2020年2月15日 00時00分 (10月6日 13時01分更新)

たけのこご飯を仕上げる関さん=名古屋市瑞穂区のとみ子お料理教室で

 日常の家庭料理から季節折々の特別な日の献立まで、私たちに多彩なレシピを提案してくれるのが料理研究家です。どのように生み出しているのでしょうか? 料理教室を開き、雑誌やラジオ番組にも登場している関富子さん(71)にこども記者がお話を聞きました。

多彩で楽しいレシピ提案

 こども記者たちが訪れたのは、名古屋市瑞穂区にある関さんの料理教室です。
 関さんは、一九七〇年に最初の料理教室を出身地の岐阜県南濃町(現・海津市)で始め、今は三つの教室を開いています。「楽しく、おいしく、家族の健康のために」というテーマでレシピを考えます。食品会社などから依頼を受ける場合もあります。
 教室の調理台の上には鍋やボウルなどが並んでいます。特別な調理器具はなく「私が教える料理はすべて、どこの家にもあるような道具で作れるようにしています」と関さん。

食べる人のこと考え工夫

 レシピのアイデアを思い付くのは、朝起きた時やラジオを聞いている時などです。新しく作るレシピは年間五十種類ほど。若者向けなら洋風の要素を、お年寄りなら調理が簡単なものを、などと「食べる人のことを思いながら考えます」。
 関さんは栄養士の資格を持っていますが、料理研究家に特別な資格は必要ありません。「大切なのは『料理が好き』という気持ちと食べ物をおいしそうに見せるセンス」と教えてくれました。味はもちろん盛り付けや色合いも工夫します。
 一番やりがいを感じるのは、料理教室で実際に生徒と接している時間だそうです。近年はインターネットのサイトや動画などで作り方をすぐに検索できます。しかし「直接やりとりしながら教わるのとは違うと思います。手作りの良さを伝えたい」と話します。
 「料理はとにかく段取りです」。時間のやりくりや、今スーパーでどの食材が安く買えるのか、といった経済的な情報も知らなければいけません。「料理に必要な能力は日常生活にも十分役立つんです」
 ラジオ用に考えたレシピの調理を見学しました。旬のたけのこご飯と端午の節句にちなんだかしわ餅です。「タケノコは先端部分を長めに切ると、形を生かせます」「主役はタケノコなので鶏肉はそれより小さく切って」などとアドバイスが次々飛び出します。その手元を記者たちはのぞき込みながら、感心しきり。関さんはご飯を炊く鍋を火にかけ「沸騰してから弱火で十三分ですよ」と言うと、素早くかしわ餅作りに取り掛かります。記者もあんこを生地で包む工程を体験しました。
 ふわりといいにおいが漂ってきました。たけのこご飯が炊けたようです。やさしい味わいにほおがゆるむ記者たちに、関さんは「皆さんもお料理を好きになってくださいね」と呼び掛けました。(構成・辻紗貴子)
<これまでの歩み>
1967年 現在の名古屋文理栄養士専門学校を卒業。副助手として同校の授業や実習を手伝う
  70年 岐阜県に「とみ子お料理教室」南濃教室を開く
  74年 名古屋市で新瑞教室を始める
2012年 愛知県春日井市で神領教室を開始
<関さんから>
 健康と家族の協力に恵まれて長年続けられました。人と接するのが好きで、苦労と感じたことはありません。
<2018年5月13日掲載>

できあがったたけのこご飯とかしわ餅=名古屋市瑞穂区のとみ子お料理教室で

関さんが愛用する鍋や包丁などの調理器具=名古屋市瑞穂区のとみ子お料理教室で

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