キャビンアテンダント シンガポール航空 植田彩矢佳さん(「同時通訳者」関連)

2020年3月7日 00時00分 (10月6日 13時06分更新)

柔らかい表情で接客の手本を見せる植田さん=機内の写真以外は愛知県常滑市の名古屋エアケータリングで

 飛行機で乗客の安全を守りつつ、快適な旅を提供するキャビンアテンダント)。今年で名古屋就航三十年を迎えた「シンガポール航空」の植田彩矢佳さん(33)を、小学生記者が取材しました。世界の航空会社ランキングで常に上位に入る秘密にも迫りました。

心込め最大限おもてなし

 愛知県常滑市の中部国際空港で出迎えてくれた植田さん。華やかな柄が施された珍しい制服を着ています。「サロンケバヤ」というシンガポールの民族衣装で、五十年以上変わらない伝統のある制服だそうです。
 記者たちは、ついさっき着陸し、次の目的地へと飛び立つ前の飛行機内を特別に案内してもらいました。シンガポール航空は、シンガポールを拠点に世界各国の百一都市に就航。日本には週に八十七便飛んでいます。「深夜便も多いですが、お客さまに対応するためにずっと起きています」。きらびやかに見えて、実は体力勝負です。入社後の約四カ月の訓練では、身のこなしや文化の違いを学ぶだけでなく、緊急時を想定してプールで人を抱えて泳いだり、護身術を習ったり。乗客の安全を第一に考え、離着陸の直前には必ず、避難誘導を頭の中でシミュレーションするそうです。
 見学を終えて飛行機から出ると、これから乗り込むCAたちとすれ違いました。「赤と緑もあった!」。記者たちが、人によって制服の色が違うことに気が付きました。植田さんによると、経験年数で色が分かれていて、上から紫、赤、緑、青。CAたちは上の階級を目指してサービスに磨きをかけます。

乗客の安全、満足第一に

 他にも、髪形やピアスの大きさ、化粧やネイルの色などに厳しい決まりがあります。植田さんは「いつどこで利用してもらっても、同じ見た目とサービスを提供することで、社のブランドを感じてもらうためです」と教えてくれました。きめ細かなサービスの積み重ねが、航空会社ランキングで上位に入る乗客の満足度につながっています。
 お昼には、ほとんどの便の機内食を作っている空港近くの「名古屋エアケータリング」を訪問。植田さんの接客でビジネスクラスの機内食を試食させてもらいました。記者たちの飲み物が減ると、さっとおかわりを勧める植田さん。昔からサプライズで友達の誕生日をお祝いするなど、人を喜ばせることや海外旅行が好きで、CAを志しました。中でもアジアのおもてなしの心を残すシンガポール航空にあこがれていたそうです。
 「機内の限られた空間と資源の中で、お客さまにできる最大限のサービスを、チームで考えています」。ある時は腰が痛いと訴える妊婦のため、知恵を絞り合いました。温かいおしぼりをチャック付きの袋に入れて即席カイロを作ると、とても喜ばれたそうです。
 世界トップクラスのサービスを体感した記者たち。植田さんの言葉や振る舞いに、おもてなしの奥深さを学びました。(構成・北村希)
<植田さんから> 
CAに大事な「人の気持ちを察する力」は、小さいころからいろんなことに感謝したり感動したりできるかで変わってきます。周りの人を大切にして、豊かな心を育んでほしいです。レストランなどでうれしかった接客を覚えておくのもいいです。
<これまでの歩み>
2008年 私立大の文学部英文学科を卒業し、シンガポール航空に入社。シンガポールに住み、日本便を担当
  18年 エコノミークラスのリーダー「リーディングスチュワーデス」に昇進、乗務中は緑色の制服を着る
<2019年11月10日掲載>

シンガポールの民族衣装「サロンケバヤ」を基にした制服。男性CAはスーツを着る

植田さんの化粧道具。色に細かい決まりがある

植田彩矢佳さんに飛行機のビジネスクラスを案内してもらう小学生記者たち=愛知県常滑市の中部国際空港で

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