ファッションデザイナー 中田優也さん(「美容師」関連)

2020年3月14日 00時00分 (10月6日 13時10分更新)

服の作り方を説明する中田優也さん。高い技術力がある尾州産地の生地を使った服が多い=岐阜県羽島市のテキスタイルマテリアルセンターで

 お気に入りの服を着ると、気持ちが明るくなりますね。素材や色、形を考えて、すてきな服を生み出すファッションデザイナーは、ファッション業界の花形。こども記者たちは、上質な素材と品の良いデザインで注目を集めている新進気鋭のデザイナー、中田優也さん(29)に話を聞きました。

着心地良さにこだわり

 こども記者たちが訪れたのは、ウールや綿などさまざまな素材が並ぶ国内最大の布生地資料館「テキスタイルマテリアルセンター」市)です。中田さんは時々、このセンターを訪ねて布を触り、アイデアを膨らませています。
 「色や形、素材を考えて服を作る仕事。私は素材を決めてから考えます」。秋冬は暖かいウール、春夏は乾きやすい生地など季節に合わせた素材を選びます。
 素材が決まると、デザイン画を描きます。下絵を何枚も描き、イメージを固めます。「デザイン画一枚ができるまで、2~3週間かかることもあります」。こども記者のリクエストに応じ、ウエディングドレスとパーカを描いてみせました。洗練された筆致に、こども記者は感動しきりです。
 次は型紙を作ります。型紙とは、服を作るための設計図。袖や襟などパーツごとに分かれ、1着で50くらい作ることもあります。型紙通りに生地を切って縫い合わせます。「2ミリ違うと、腕を曲げ伸ばしした時の着心地が変わります」。ミリ単位の修正を重ねて服のサンプルを完成させます。

素材からアイデア膨らます

 半年かけて服のサンプルを作り、百貨店のバイヤーらが集まる展示会に出品。注文を受けて、布を作る業者や服を縫うメーカーに依頼し、実際に販売する服を生産。百貨店などの店頭に並べます。アイデアを考え始めてから、商品として店頭に並べるまで、1着に1年かかります。
 「流行はさほど気にしません」と話す一方、「ほかのデザイナーの作品は、やっぱり気になります」と笑います。「みんなが選んでくれるものを作るのは、難しいです」。こども記者は「アイデアが思い付かない時は?」と質問。中田さんは「登山をしたり、美術館に行ったり、このセンターに来て生地を触ったり。すると、違うアイデアが生まれることがあるんですよ」。「この素材でスカートを作ったらかわいい」など、ひらめく瞬間があるそうです。
 小さいころからおしゃれが大好きだった中田さん。企業のデザイナーを経て独立し、新ブランドを立ち上げました。こだわりは、着心地の良さ。大量生産で安いファストファッションとは違い、たくさんは作れません。「10年、20年、大事にしてもらえる服を作るように心掛けています」
 「服は作って終わりではなく、着てくれる人がいる。作る人も着る人もうれしい仕事だから、やりがいがあります。やりたいことができて楽しいですよ」。こども記者は、感性を生かせる仕事の楽しさに、触れることができました。
<中田さんから>
 服の知識を身につけ、アートや音楽などに触れ感性を磨くことが大切。デザイナーは新しいものを発信するので、好奇心旺盛で行動力がある人が向いています。
<これまでの歩み>
2009年 名古屋学芸大在学中、フランスの専門学校に留学し翌年卒業
  13年 名古屋学芸大卒業後、進学した文化ファッション大学院大を首席で修了
  14年 アパレルメーカーのオンワード樫山に就職
  16年 独立。翌年、新ブランド「POSTELEGANT」でデビュー

多彩な生地を触ってデザインを思い付くという中田さんを取材するこども記者たち=岐阜県羽島市のテキスタイルマテリアルセンターで

こども記者のリクエストで中田さんが描いたデザイン画。「小さいころから絵を描くのが好きでした」=岐阜県羽島市のテキスタイルマテリアルセンターで

愛用の道具。デッサンを描くシャープペンシルと消しゴムのほか、紙切りばさみや、デザイン画に見本の生地をつける時に使うホチキス。シンプルな形と金属の素材にこだわっている=岐阜県羽島市のテキスタイルマテリアルセンターで

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