【村上佳菜子スマイルレポート】羽生結弦選手のすごみ 最終滑走は6分間練習から時間があるので体の状態が元に戻りがち
2021年12月26日 23時14分
羽生結弦選手がみせたクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の挑戦。私は彼のすごみをあらためて感じました。新しい回転のジャンプを始めるときは試合で抜けてしまうことが多いです。でも、羽生選手はそうではありませんでした。練習からミスが少なく、体をしっかり締めていました。
技術的に言うと、軸のブレはなかったですし、高さ不足もないとみています。この2つについて不安はありません。あと一歩の所まで来ているように思います。自分の感覚をつかむことができれば、成功させることは十分可能と思います。私はそれがすぐ近くまで来ていると考えます。羽生選手の挑戦を見守って行きたいです。
すごみは他にもありました。クワッドアクセル以外の安定感が際立っていたことです。最終滑走は6分間練習から時間があるので体の状態が元に戻りがちです。でも、羽生選手はうまく調整して普段通りの強い姿をみせました。北京五輪でも素晴らしい演技をみせてくれるではと今から楽しみでなりません。
2位の宇野昌磨選手は練習の調子が良くなかったですが、しっかり内容をまとめました。演技終了後の表情にも、それが出ていたと思います。私はこの経験が今後への大きな自信になるのではないかと思います。高難度プログラムの完成は北京の楽しみとしてとっておこうと思います。
3位の鍵山優真選手の安定感も素晴らしかったです。今まではここぞのときに焦ってしまうことがありましたが、今回は違いました。緊張する最終グループで持っているものを出しことはすごくプラスになるはずです。また一つレベルが上がりました。
三浦佳生選手、三宅星南選手の演技にも目を見張りました。今後が楽しみです。今大会は平昌からの4年間をどう過ごしてきたかがよく出ていました。男女ともに選手のレベルが上がっていることに心打たれました。(プロフィギュアスケーター、ソチ五輪代表)
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