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消えた鳥、今どこに 名古屋城本丸御殿のふすま絵「雪中梅竹鳥図」

2020年5月16日 02時00分 (5月27日 05時17分更新)
 外出しにくく自然観察もままならないまま、愛鳥週間が十六日で終わる。そこで今朝は、ある鳥の絵の話題をお届けしたい。日本を代表する鳥類学者が、名古屋城から消えた一羽の鳥を探している。本丸御殿を飾るふすま絵「雪中梅竹鳥図」に描かれた鳥だ。
 雪中梅竹鳥図は、江戸初期の天才絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)(一六〇二~七四年)の代表作の一つで、国の重要文化財だ。本丸御殿は戦時中の空襲で焼けたが、ふすま絵は難を逃れた。
 江戸時代の記録では、かつては「雪の梅に雉子(きじ)」が描かれていた。だが残念ながら、後に鳥の部分は尾羽根と翼の先端を残してはぎ取られ、行方知れずのまま。誰がいつ、なぜはぎ取ったかは不明だ。
 絵は御殿の復元に伴って復元模写され、一八年から公開されている。コロナ禍で名古屋城が閉園するまでは、多くの来場者が「これが探幽の傑作か」と目を見張った。
 この復元画を「おかしい」と指摘する人がいる。東京大名誉教授の樋口広芳さん。一九四八年生まれで東京大大学院を修了し、日本鳥学会の会長なども務めた鳥類学の第一人者だ。その指摘はこう。
 復元画は、オスのキジを正面やや斜めから描く。この姿勢だと尾羽根は裏...

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