マイク・ポンペオ前国務長官が北京五輪への“完全ボイコット”を提言「彼らから五輪を消し去り、世界が誇れる場所で開催しよう」
2021年12月16日 15時00分
米国のマイク・ポンペオ前国務長官は15日、ツイッターを更新。選手団を派遣しない“完全ボイコット”を提言した。米国は、中国政府が新疆ウイグル自治区でウイグル族らにジェノサイド(民族大量殺害)を行っているとし、北京冬季五輪・パラリンピックに外交使節団を派遣しない外交的ボイコットを決定している。
「バイデン(米大統領)による五輪の外交的ボイコットは不十分だ。中国共産党は、ジェノサイド断行と基本的人権の無視によって恩恵を被ってはならない。それ以上に、北京五輪の完全ボイコットは、われわれのアスリートたちの健康と安全という利益を最優先することになる」
同前国務長官は、11月もツイッターで「中国共産党は武漢ウイルス(新型コロナウイルス)について書いた記者たちや、共産党の研究所について真実を語る医師たち、プロテニス選手、ウイグル族、香港人、そしてインターポール(国際刑事警察機構)首脳を消し去った。彼らから五輪を消し去り、世界が誇れる場所で開催しよう」と呼び掛けた。「プロテニス選手」とは、中国共産党の張高麗・元副総理から性的関係を強要されたとSNSで告発し、消息不明と報じられている女子テニスの彭帥(ほうすい)選手を指すとみられる。
米国のロムニー上院議員も今月、SNSで「中国共産党のジェノサイドは非難されるべきであり、これほど露骨に自国民の人権を侵害する国家は、決して再び五輪開催の栄誉に浴するべきではない」と批判。外交的ボイコットを決定したカナダのアレクサンダー元市民権・移民省大臣も、ツイッターで「アスリートたちはいま、決断しなければならない。五輪に出場しないことでジェノサイドを糾弾するか、または出場することで共犯者となるか。モラルとして正しい選択肢は一つだけだ」と、アスリートに自主的なボイコットを促した。
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