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渋野日向子、40人の日本人ギャラリーに感謝 ぎりぎり20位で米ツアー出場権「自分が一番自分を信じないといけないと思わせてくれた」

2021年12月13日 13時35分

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渋野日向子

渋野日向子

◇12日 米女子ゴルフ 出場予選会最終トーナメント第2週最終日(米アラバマ州、ハイランドオークス)
 日本から参加していた渋野日向子(23)=サントリー=と古江彩佳(21)=富士通=が、いずれも45位までに与えられる来季の米女子ツアー出場権を獲得した。渋野は最終ラウンドを69で回り、通算10アンダー。ほぼ常時出場の目安となる20位にぎりぎりで滑り込んだ。古江は通算18アンダーで7位と、上位で終えた。予選会は2週間合計8ラウンドにわたって行われた。日本女子は畑岡奈紗(22)=アビームコンサルティング=と笹生優花(20)=ICTSI=がシード権を持っており、来季は4人が世界最高峰の舞台で闘う。
   ◇   ◇
 大きなクリスマスツリーの前で、渋野がこれ以上ないという最上級の笑顔を浮かべた。合格者だけがクラブハウスに呼ばれてのセレモニー。名前の上に「Inside the Ropes(ロープの内側)」と書かれた緑色のボードを、一人ずつ受け取った。渋野は何度も名前を確認し、古江と一緒に記念撮影に収まった。
 目標は20位以内だったが、前日は79をたたいて大失速し、29位まで転落。落胆のあまり報道陣に対応できなかった。たった一晩で渋野は立ち直れるのか。そんな心配もあってか、最終日の日本人ギャラリーは40人ほどに増えていた。
 真冬のような朝の寒さの中、耳当てを着けて1番ティーに現れた渋野は、厳しい顔のままだった。パー4の第2打(169ヤード)、迷った末に7番ウッドを選んだが、ボールはグリーン奥まで飛んでボギーで発進。2番からはパットがカップに届かず、パーがやっとのホールが続いた。前日の2番で最初のパットを大きくオーバーさせ、その後の乱調につながった恐怖感が残っているようだった。
 そんな渋野の支えになったのは、あきらめずについて回ってくれたギャラリーだった。8番、第2打がバックスピンで60センチにつき、拍手が起こった。初めて「よし!」と思った。9番は2メートルが入った。折り返して10番は2・5メートルのパーパットを残したが、強気でセーブ。「まだまだ行くぞ」と自分に言い聞かせた。11番で5メートル、12番も2・5メートルを沈めて連続バーディー。表情は引き締まり、13番をボギーにしても慌てない。14番の1・2メートルも自信を持って決めた。下を向いていたしぶこは、もういなかった。
 プレーを終えた時点では20位以内に入れるかどうかは微妙だったが、渋野は満足そうだった。「自分が一番自分を信じないといけないと思わせてくれたのは、ギャラリーさんでした」と感謝した。
 2019年全英女子オープンで勝ったとき、権利が発生したツアーメンバー登録をしていれば、今回の苦しい予選会を受けずにすんだのに、という声もある。だが、渋野は「あのとき登録していたら、こんなに自分を追い込むことはなかった。これだけスイングも変えていない。今回こうやって2週間やって、ボロボロになって…。収穫しかない」と、自分の方法が間違っていなかったことを証明した。
 合格者は年明け1月22、23日にフロリダ州でルーキーセミナーに参加した後、ツアーに合流する。渋野は2年前のメジャー制覇時よりも強くなった姿で、世界を驚かせる。

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