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伝統伝え「思い」引き出す  豊明・衣装レンタル付き写真館経営「アニバーサルドリーム」

2021年12月12日 05時00分 (12月13日 17時28分更新)
色無地の振り袖が流行していると話す伊藤専務=豊明市新田町のアニバーサルスタジオ豊明店で

色無地の振り袖が流行していると話す伊藤専務=豊明市新田町のアニバーサルスタジオ豊明店で

  • 色無地の振り袖が流行していると話す伊藤専務=豊明市新田町のアニバーサルスタジオ豊明店で
  • 外で撮影することも可能な長久手店。遠方から訪れる客も=長久手市片平2のアニバーサルスタジオ長久手店で
  • 七五三に出掛ける子どもたちの衣装と笑顔のチェック。カメラの下にクイズの絵を差し出し、集中させて自然な表情を引き出す=長久手市片平2のアニバーサルスタジオ長久手店で
 女性の多くが振り袖姿で出席する成人式。今年の一月は新型コロナウイルスの感染が広がり、振り袖を着るのを断念する人も出た。来年は今のままなら大丈夫そうで、衣装レンタル付きの写真館経営「アニバーサルドリーム」(豊明市新田町)の伊藤浜子専務(54)は、「女性がきれいな姿で感謝を表す場を守りたい」と着付けの準備を進める。
 (長坂幸枝)
 −今年の成人式は長久手市が中止とするなど、振り袖を着る人が減ったのでは?
 振り袖の着付けは十件ほどキャンセルされた。通常ならキャンセル料をいただくが、前払いされた料金を全額返金するか、振り袖をプレゼントした。キャンセルはもっと発生するかと思ったが、式典がなくても家族に振り袖姿を見せてオリジナルの成人式となり「あきらめなくてよかった」との声を聞いた。女性が一番きれいな姿を見てもらって感謝を伝える日だとの思いを強くしている。
 −来年の予約状況は
 今年は全店で約五百件だったが来年は五百三十件、二〇二三年が三百六十件、二四年も九十件受けている。今、振り袖の流行は、アースカラーと呼ばれるくすみ系。これまで華やかな色が人気だったので真逆がはやっていて、無地も選ばれている。
 −年間を通して受注は伸びているか
 七五三の撮影はまだまだだったが、回復してきたのはブライダル。結婚式や披露宴を挙げない代わりにスタジオで撮影する「フォトウエディング」だ。新婚旅行で海外に行けない、お色直しもできないということで、衣装の着数を多くして何ポーズも撮ってアルバムを作る人が増えている。
 うちは和装に力を入れてきた。日本の伝統行事がどんどん簡素化される中で、特にコロナがその流れに拍車をかけて、和装に価値を見いだしにくくなっている。結婚式や成人式にしか着物を着る機会がない時代に、例えば「角隠しやわたぼうしにはこんな意味があるんだよ」と伝えることは、われわれの使命だと思っている。
 −これから必要なことは
 接客も技術も「質を上げる」ことが必要。今年は研修を多くした。私自身、婚礼着付けのコンテストに出て中部代表に選ばれた。出来上がったアルバムは、他人に見せても何も感じないが、本人や家族にとっては思いの詰まった宝物になる。その「思い」を引き出せるようにしたい。

 アニバーサルドリーム 貸衣装の着付け、ヘアセット、メーク、撮影が可能な「アニバーサルスタジオ」を経営。長久手、豊田、岐阜県大垣市など名古屋近郊に10店舗。1962年大須で写真館創業、98年に豊明市へ。2001年現業態に。02年に現社名で法人化。年間撮影と衣装レンタル件数は計約1万件、従業員約100人。


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