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ゴール前にそびえ続けた”赤の鉄壁”「面白みには欠けてもそれが僕たち」守備戦術の浸透で勝ち取った11年ぶりタイトル【J1名古屋2021総括】

2021年12月8日 10時14分

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ルヴァン杯で初優勝し、トロフィーを手にサポーターの拍手に応える名古屋・中谷=10月30日

ルヴァン杯で初優勝し、トロフィーを手にサポーターの拍手に応える名古屋・中谷=10月30日

◇悲願から常勝へ〈上〉
 タイトル獲得の最大の要因は熟成された堅守。「面白みには欠けてもそれが僕たちだし、築き上げてきた戦い方」と、DF中谷は胸を張る。試合の流れが相手に傾いても、失点さえしなければ負けない。シンプルな真理を体現する守備戦術の浸透が、一戦必勝の強さを生んだ。
 圧巻だったのは10月30日のルヴァン杯決勝・C大阪戦(埼玉ス)。前半にC大阪の猛攻にさらされるも、粘りきって0―0で前半を終了。後半2分にCKからFW前田が先制し、焦るC大阪の隙を突いて同34分にMF稲垣が追加点。「グランパスらしく戦って勝ち取った」(稲垣)盤石の一戦だった。
 守備の成長は記録にも如実に表れた。1995年、横浜Mが52試合制の最終戦で達成したJ1のシーズン無失点試合数の記録「18」を、チームは31試合目で更新。最終的に38試合中21試合を無失点で終えた。93年に清水が記録した連続無失点時間の記録(731分)も28年ぶりに更新。823分間連続無失点の新記録を樹立した。
 シーズン途中の補強も、タイトル獲得の布石となった。強烈だったのは7月に獲得が発表されたFWシュビルツォク。ポーランド代表として夏の欧州選手権に出場したストライカーは、ゴール前で抜群の決定力を発揮。8月の合流から4カ月、公式戦21試合で12得点とハイペースでゴールを量産。堅守速攻のラストピースとして、結果を残した。
 右膝の負傷で長期離脱しているDF丸山の代役として、8月に期限付き移籍でやってきたのがDF金眠泰(キム・ミンテ)。高い身体能力と鋭い読みでピンチを防ぎ、精度の高いロングパスで速攻の起点にもなった。
 安定感を増した堅守は、今やグランパスのチームカラー。先制点を奪えば、相手に与えるプレッシャーは計り知れない。フィッカデンティ監督体制3季目にして、集大成ともいえる赤い鉄壁が、ゴール前にそびえ続けた。

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