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大化けした横浜M前田大然 今季23ゴール目に凝縮された成長の証し…セルティックで古橋とのコンビ期待

2021年12月6日 18時06分

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今季23ゴールを量産した横浜M・前田

今季23ゴールを量産した横浜M・前田

◇コラム 大塚浩雄の「C級蹴球講座」
 横浜F・マリノスの前田大然(24)が得点王に輝いた。J2の松本山雅でキャリアをスタートして6年目。圧倒的なスピードを武器に、今季、一気にその才能を開花させた。昨季までの実績を見ると、まさに大化けである。
 2017年の水戸(J2)でリーグ戦13得点を挙げ、2019年にポルトガル1部のマリティモに移籍したが、リーグ戦23試合3ゴール、カップ戦1ゴール。2020年に横浜Mに期限付き移籍し、リーグ戦23試合3ゴール。いまひとつ、パッとしなかったが、完全移籍した今季、23ゴールを量産した。
 最終節、川崎との対戦で、川崎のレアンドロダミアンが後半22分に先制し、前田が同29分に同点ゴールを決めてタイトルを分かち合った。試合後、前田は「まさか自分がこうなるとは、想像していなかった」と振り返った上で、「自分のやってきたことは間違っていなかった。これを続けないと、この時だけと言われる。点を取り続ける。ここからがスタートです」とさらなる飛躍を誓った。
 この23点目こそ、前田のいう「自分のやってきたこと」が集約された1発だった。ゴール正面約30メートルのFK。扇原が左のティーラトンに流し、さらにエウベルに展開。その時、前田は一瞬のバックステップでマークするDFの死角に入ると、弧を描くようにDFの背後に回る。ボールの動き、相手の位置、動きがすべて把握できるポジションを取り、エウベルのクロスからレオセアラのシュートが相手に当たって流れたところに、きっちりと飛び込んだ。
 前田と言えば圧倒的なスピードを生かしたスプリント。この日の川崎戦でも走行距離12キロは2位、スプリント47回はトップだった。圧倒的な走力だけではない。173センチと大きくはないが、瞬間的なスピードを生かしたダイビングヘッドなど、ヘディングシュートも大きな武器。身体能力を生かしたゴールセンスは抜群だ。
 しかし、それだけではポルトガルリーグでもJ1でも、通用しなかった。23ゴール目に見せた相手との駆け引き、質の高い予備動作。これこそが前田の成長の証しであり、大ブレークの原動力となった。
 スコットランドリーグのセルティックが前田獲得に乗り出しているという。2度目の海外挑戦。古橋とのコンビはぜひとも見てみたい。そして日本代表での活躍も。スピードと量に、質の高さが加わった大然のリベンジに期待したい。
 ◆大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、94年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため?指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)。
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